友、遠近より来る    02/05/07
                                               

 夏野菜の植え付けシーズンに、大宮市の友人親子とニューヨークの友人が訪ねてくれました。共に商社に勤めていたのが縁の友達です。大宮の友人とは30年来、お互いに行き来しています。今回は、奥さんと下のお嬢さんの3人訪れでしたが、奥さん一人ででも、お嬢さんだけでも訪ねてくれます。もちろん妻も一人で訪ねて泊めてもらったこともあります。ニューヨークの友人は、同期入社なのに、商社では接触がありませんでした。彼は随分前に商社に見切りをつけ、アメリカに帰化し、事業家になっています。ニューヨークで知り合った東洋系アメリカ女性と結婚し、郊外の高級住宅地に大きな家を構えて住んでいます。我が家には奥さんと二人で訪ねてもらったことがあります。逆に、私は3人の女性を引率した旅の途中で彼の家に立ち寄り、二泊も世話になったことがあります。

 この大宮とニューヨークの友だちが訪ねてくれた間も、私の庭仕事は休みなく続きました。キュウリの苗を買って植えた後で異なる種類のキュウリの種を手に入れ、大宮の友人親子が来ている間にまきました。やっと昔流の細長い種類で、イボイボが多くて痛いぐらいの品種の種が手に入ったのです。とても高価な種でしたが発芽率が高く、ニューヨークの友人が訪ねてくれた頃には種の数だけ芽を出していました。

 大宮の彼はこの春に定年退職しましたが、奥様孝行の旅ではなかったかと思います。かつて彼の庭からもらって帰ったツルキキョウが丁度咲き始めていましたから見てもらうことができました。彼はラズベリーの苗を持って帰りました。私たち二人が勤めていた会社は取引関係がなかったのですが、私があるプロジェクトを持ち込んだのが縁で関係ができました。その時のプジェクト担当となった彼と、イギリスやスペイン、フランスやデンマークなどを幾度にも渡って訪ね歩いています。フランスではアミアンにも幾度か逗留し、ゴシック様式のアミアン大聖堂も訪ねましたが中には入っていません。とても有名な石造建築様式で屋根の構造は必見ですが、見ていません。私は毎年2度も3度も欧米を訪ねていましたから、「またこんど」という気持ちで、パリのエッフェル塔さえ登ったことがありません。私と一緒に仕事で海外旅行をした方は観光ができなかったわけです。

 ニューヨークの友人は、今回は「スポンサー付き(の訪日)だから女房を連れて来れなかった」と言ってましたが、次回は奥様連れで泊まってもらえることでしょう。もちろんいつの日にか、私も妻と彼の家を訪ねたいと思います。アメリカには逗留させてもらえそうな友人が幾人かいますから、そのときばかりは観光もかねてあちらかちら訪れたいと夢をふくらませています。商社時代の同期生には、海外生活を体験している間に日本をより深く理解することになり、せめて余生は理想の地で過ごしたいといってアメリカなどに移住していった人が大勢います。

 ニューヨークの友人はいろんな夢を持っていますが、その一つが教育です。彼の子どもはすべてアメリカで教育を受けていますが、私たちの同期生の多くは子どもの教育問題では苦労をしていました。帰国子女が悪しきレッテルを張られていた時代でした。だから家族を日本に残し、単身赴任をする人が多くいました。そうした経緯を目の当たりにしてきただけに彼は日本の教育界に一石を投じるようなことが必要だと思っているようです。日本は、子どものために、あるいはより良き教育のために学校があるのではなく、教員の職場確保のために学校があるような一面が強い、と彼は嘆いていました。
                                                        

 

キュウリの畝です。奥の三本は種苗店で苗を買ってきて植えたものです。短めでイボイボの少ない近頃はやりのキュウリです。手前の小さな苗は、種から育てた細長くてイボイボの沢山ついたキュウリです。我が家では3本とか5本づつ2週間とか1ヶ月とかの期間をあけて苗を植え順番に収穫できるようにしています。

10年以上前に小さな苗を貰って帰ったツルキキョウが、今では大きく広がっており季節がくると毎年きれいな花をつけます。友人は我が子と再会したような目つきで見つめていました。。

このシランも大宮の友人の庭から同じ時に一本の苗を貰ってきたものです。友人が訪ねてくれたときはまだ蕾でした。、数日早く咲いていてくれたら見てもらえたのにと残念に思っています。

友人たちを見送る日の朝食はサンドウイッチを食べました。友人のお嬢さんはオープンテラスでの朝食がお気に入りの様子でした。青空の下、小鳥の声を聞きながら別れを惜しみました。。
大宮の友人を見送ったあとで手を着けた最初の仕事はこの吊り鉢作りでした。ブライダルベールを差し芽から育て、流しの出窓の前に吊り下げています。そこは風除室の内部にあたるわけですが、いつか風除室自体のご紹介もしたいと思います。
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