玉神木 02/06/10
夏野菜の準備はほぼ完了しました。花芽を春まで収穫した壬生菜や大根、初夏まで収穫したホウレンソウなどが植えてあった畝を、ツルムラサキ、ゴーヤ(にがうり)、モロヘイヤの畝に仕立て直しましたわけです。先ずツルムラサキは2週間前に種まきまで済ませてありましたからすでに芽を出しかけています。そこに、畑のあちらこちらで自然生えしていたツルムラサキの苗を移植しました。ゴーヤは大根がうわっていた畝を耕し、ポットで育てていた苗を植えつけたあと、畑で自然生えしたゴーヤの苗を移植しました。モロヘイヤは、植木鉢で発芽させた小さな苗をポットに移植すると共に、ホウレンソウの後をいつでも移植できるように耕して畝にしたわけです。野菜は種類によって、直播きが向くものや移植しないと育ちにくいものなど様々です。
畝を耕す前に、枯れた大根を抜いたりして耕せばよいように準備するのは妻の担当です。私が耕しはじめると、妻は抜いた大根などを束ねてキュウリなどの竹の手にぶら下げ、続いて堆肥の山から堆肥を掘り出し、一輪車に積んで運んだりします。その頃はなると私は畝を相当耕していますから、その上に妻は堆肥をまいていきます。耕し終わった私は、妻がまいた堆肥の上に鶏糞や灰を振り掛けて鋤込み、畝に仕立てます。そこに妻が苗を植えつけます。二人で息を合わせて得手を担当し合うと楽しいものです。
その最中に、アイトワ塾のメンバーの一人が奥さんと訪ねてくれました。なんと、「天神さんで『玉神木』の苗木を見つけ」たといって苗木を持ってきてくれたのです。早速妻にお茶の準備を頼み、私は四人でお茶を飲む場作りにかかりました。そして一カ月ほど前の記憶をよみがえらせました。ある大学の学長に招かれ、歓談の後で街にくりだし夕食を御馳走になった時のことです。老舗の料亭で、初めて目にする樹木と出会ったのです。背丈3メートル位の木で、小さなクリーム色の花を沢山つけていました。お女将さんに名を問うと、おがたまの木、またの名を玉神木との返事でした。やがて一枝が席に運ばれ、チューリップのような形の小さな花が部屋中になんとも良い香りを漂わせました。バナナのような香りだと女将さんは言いましたが、それが一番近い表現なのかもしれません。花びらの肉厚感はオオヤマレンゲやクチナシに似ています。葉は小型で薄く、椿の葉のように艶がありますが葉脈は目立ちません。
妻が運んだアイスティーを4人は木漏れ日の下で飲みました。この友人は、過日の合宿で私が触れた話を記憶に留め、北野の天満宮で毎月25日に開かれる市に御夫婦で出掛け、「玉神木」「玉神木」と大きな声で話し合いながら苗木を探したようです。植木屋のオバサンはそれを聞きつけたという次第です。ご夫妻には、ツタンカーメンのえんどう豆を少し持って帰ってもらいましたが、妻はえんどう豆を摘みながら炊き上げてから8時間以上保温状態を維持すると赤飯のようになる、と説明していました。間もなくこのえんどう豆の蔓は上がります。その時に種をとって差し上げる約束もしました。
お二人が去ったあと、早速「ここなら!」と思われるところに苗を下ろしました。いつの日にか、この木の下で4人で会し、杯を酌み交わしたいものです。その花の季節は5月の上旬ですから、湯豆腐がまだ美味しい季節でしょう。苗木を下ろしながら、苗木に付いていた会符を見ると「玉芯木」と記されていました。いずれが正解なのかが分かるまでは料亭のお女将が教えてくれた方を選ぶことにしました。
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「玉神木」のために選んだ場所は、庭でバーベキューや湯豆腐をする場所の近くです。苗木を植えるために、そばにあった土の小山を少し削りましたが、その土を生かしてケンのマウントを補強し、広げることにしました。
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マウンドは、雨水が溜まらないようにする工夫です。これで雨の日もケンは気分よく過ごせるようになるでしょう。妻は、梅雨が近くなってきたので気にしていたのでしょうか。「よかったね、ケン」と犬に話し掛けていました。 |
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ヤムイモが丈夫そうな芽をだしました。どのような茂り方をするのかとても興味があります。またどれぐらい大きな芋が入るのかも興味があります。期待通りに美味しければよいのですが、少し湿気たところに植えつけましたから心配です。
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オオガハスが元気に育っています。やがて大きな葉と槍のような花芽を立てることでしょう。花が咲くと、いつも妻はなぜか大騒ぎします。今年は幾つ花をつけてくれるのでしょうか。土作りの成果はもうすぐ分かります。その様子をみて、来年の土作りを工夫します。
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インゲンマメの竹の手に枯れたミズナの束をぶら下げています。自然に種を落として翌春芽生えさすためです。自然生えは、種まきの時期を教えてくれます。同時に芽生えるように蒔けたら最高です。今年のインゲンマメはとてもうまく育っています。6月8日に初取りしました。 |
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