植物と仲良くする 02/10/01
ムクロジの木の実を友人が拾ってきてくれました。この実はサポニンという成分を含んでおり、昔の人はこの木を「洗濯の木」と呼んで庭の一角や小川の側に植えていたといいます。この話を友人にしたところ、植物に造詣が深い彼は「確かに屋敷の側に生えていた」といって拾ってきてくれたわけです。私は種子の外側の二〜三ミリほどの厚さの果肉を摩り下ろして使いましたが、泡がちゃんとでました。昔の人は果肉をすり鉢などですりつぶして使ったに違いありません。この実の黒い種子は数珠に使われますし、羽根突きの羽の玉にも使われます。庭に種を蒔くとすれば熟れた実を秋に拾う必要がありますが、さてどうするか。大木になるようですから最早わが家には植える場所がありません。
アトリウムに一工夫を試みました。ダイニングキッチンを冬の北風から守る風除室ですが、夏の生かし方の工夫です。1カ月前に夜香木の鉢植えを一つ持ち込んでみましたが、夕刻から夜半にかけて素晴らしい香りが漂ってきます。夜香木は南方の木ですがアトリウムでなら越冬しそうですから、来年はこの香りで季節を感じることになるでしょう。いわばわが家の季語の一つになるわけです。もちろん夏の暑さからアトリウムを守る工夫も試みました。それは屋根のガラスに勝手に登った自生の野ブドウの生かし方です。この秋の剪定を工夫し、来年の夏は一面に木陰を作らせたいと思います。
わが家の丸いカボチャはとても美味でした。つるんとした肌の丸いカボチャは栗のように甘くてコクがあり、美味でした。初物を調理した日に、3人の友人が訪ねてくれたのですが、大喜びしてもらえました。次の来客には菊型のを煮て進んぜることになるでしょう。菊型のカボチャは鹿ガ谷カボチャとの混血だと思われますが、まだ食したことがありません。もちろんもう一組の来客があれば、妻は鹿ガ谷カボチャでお迎えすることでしょう。鹿ガ谷カボチャは淡白な味ですから味付けが難しいようです。
トマトの畝の跡を耕して、いつでも次の種まきや苗の植え付けができるようにしました。トマトの木は、ビニールの屋根をつけて育てたからか、あるいは安八町でもらった有機肥料がよくきいたからか、ものすごく成長していました。だから逆に、木が大きく茂りすぎて実に栄養が回らなかったのか、自ら日陰を作ってしまったからか、あるいは媒介訳の昆虫がビニールの覆いの中に入りにくかったのか後半は実が着きませんでした。来年は窒素肥料を減らした畝でビニール屋根をかけて育てたいと思います。
サツマイモを半分収穫しました。といっても、10本しか植えていませんから5本掘り出しただけです。それは芋よりツルの収穫が目当てでした。母が存命中は、毎年一度はツルを収穫し、母と私で整理をし、妻が調理をして家族で食べました。蔓から葉をもぎ取り、葉の茎の部分を食べるのですが、その皮剥きが面倒なのです。指先がアクで真っ黒になります。でも、今年も芋のツルのキンピラを作り、食べました。戦中戦後の食料難の時代は貴重な食材でした。芋は少ししか採れませんでしたがテンプラやフライにして食べたり、冬まで残して焚き火にいれて焼き芋にしたりして食べます。愛犬の中では、ケンは焼き芋が好物です。芋蔓の茎の皮剥きをすると指はアクで真っ黒になると述べましたが、ユズの実をとってその果汁で洗うときれいにとれます。フキなど植物のアクで指が汚れた時は、わが家ではユズの実を半分に切って擦りつけてとっています。洗剤で洗うと肌が荒れますが、ユズだと肌がつやつやする、といって妻は大喜びです。
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