落ち葉とヤムイモ  02/12/02

 わが家の庭が、落ち葉で一面にカーペットを敷いたようになる季節です。さまざまな落ち葉が色とりどりの敷物となって庭を彩ります。黄色から真っ赤まで幾段階もの彩りを演じるモミジも見事ですが、黄茶色から時には金色に見える櫟の落ち葉や茶色一色ですが微妙なトーンの違いが奥ゆかしいモクレンの落ち葉も捨てがたいものがあります。ドウダンツツジやブルーベリーの葉は小さいのですが、赤い部分がまだ緑色が残った部分と入り交じってとても見事な色合いを見せます。さまざまな木が葉をさまざまに彩りながら落として冬に備えているのでしょう。やがて木々は霜や雪に彩られます。

 アイトワの庭では落ち葉をその都度掃き捨てるようなことはしません。場所によっては暮れまではかずにそのまま敷いておく所もあります。はき取らざるをえない場所の葉は決めた場所に積み上げたり敷いたりします。堆肥を作る所では高く積みあげますが、そこはカブトムシの幼虫の飼育場になります。野草が生えるのを抑える役割を期待して数センチの厚さに敷きつめるところもあります。昨年は柑橘類の下で試みましたが、そこは渡り鳥の餌場のようになっていました。越冬しようとする虫がいたのでしょう。

 今年は腐葉土をつくる恒久的な装置をコンクリートブロックを積み上げてつくる計画をしています。これまでは古畳で四角い囲いを作ったりしていましたが、底が土のままですから竹が栄養分を狙って根を伸ばし、堆肥をとる段階で大変な苦労をしなければならないのです。これまではブチキリという農具で竹の根を切りながら堆肥をとりましたが、ブチキリを振り回すのはけっこう重労働ですから、歳を考えて竹や木の根が入らない堆肥場を作ることにしたわけです。

 ヤムイモを一本掘ってみました。南方の山芋の一種だと思うのですが、芋はどのような形で、どのように入るのか分からなかったのですが、これで分かりました。掘り出すのに苦労するようなことはありません。安八町でいただいた有機肥料が効いたのでしょう、とても大きな芋が入っていました。来年から毎年育てたいと思います。今回は初物ですから切り分けて大部分を友人や知人に送りました。少しだけ残してトロロ蕎麦にして食べましたが、とても美味でした。粘りが強く、甘味を感じました。問題は掘って2日目なのにはや黄変していました。掘って10日もすれば黒くなってしまうと聞いてはいたのですが、味も落ちるのかどうか心配です。次回掘った時に黒くなるまで置いておいて試してみたいと思います。その時は、北の方の友人たちにも送ります。そこは菜っ葉が不足するところですから、水菜や壬生菜が霜をかぶって美味しくなった頃にします。その時に掘り出したヤムイモで、白さを保つ方法も考えたいと思います。この点が解消できるかどうかで来年の作付け量を考えないといけません。

 今年は温州ミカンの一本の木に異変?が生じました。グレープフルーツのような実り方をしたわけです。ブドウのように、一房に20個も30個も実が着いている枝さえあります。もちろん他の木はいつものよういせいぜい2つか3つしか着いていませんが、どうしてこんな現象が生じたのか不思議です。もちろん思い当たることがあるのですが、それはもう少し事実を確かめてからお話したいと思います。味の方はこれまでと変わらず、少し私にはスッパ味が強いのですがとても濃い味で、パンチがきいた甘味です。妻は世界で一番おいしいミカンだと思っているようです。               


ここは旧玄関前と私たち夫婦が呼んでいる場所に通じる階段です。暮れの30日ごろまで落ち葉をおいておきます。綺麗だし、踏みつける足音も心地よいし、そのころになれば適度に湿気て堆肥場にも積みよくなります。第一、掃除の手間も省けます、と言いたいのですが、その気はあまりありません。




堀上げたヤムイモです。どのように芋が入っているのか分からないので、ずいぶん大げさな掘り方をしました。もし横に長く芋が伸びていてはいけないので、あるいは深くもぐっていてもいけないので、根元から随分離れた所から深く掘り進んだのですが、次回掘る労力はこの10分の1で済ませそうです。


ヤムイモの一片を送った友人の一人が、たまたま北海道に出掛ける用があったとかでホッケとニシンを送ったと電話をかけてきてくれました。もちろん、私たち夫婦は大喜びですが、高いものにつかせてしまったなあ、と気がひけています。それにしても立派なニシンです。庭の大根を抜いて、オロシをたっぷりとつけて食べようと思います。




この温州みかんは下にこの2倍位の実が連なっていましたが切り分けました。なぜか今年はブドウの房のように実りました。おそらくグレープフルーツはこのように実るのでしょう。このように実った理由は、分かりません。思い当たるフシがあるのですが今は伏せておきます。



ムベもとりました。アケビの仲間でしょうが、アケビのように落葉しませんし実も裂けません。とても美しい赤紫色の実をナイフなどで割り、黒い種のまわりに着いている果肉を食べるわけです。種と周りの果肉やその透明感の様子はザクロに似ていますが、色は乳白色だし、味はまったく異なります。とても淡白なほんのりとした甘さで、上品な甘さと言っていいのでしょうか。果肉を種からはずすのに苦労し、舌がくたびれます。


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