庭の仕事初め 03/01/13

 

 三が日は家の中に引きこもって過ごしました。元日は年賀状の返事を書くためにほぼ使いましたし、2日と3日は梅雨のような雨が降り続いたからです。年賀に来ていただいた方と歓談したり、海外など遠方からもらった電話で近況を報告しあったり、賀状でお誘いをいただいた方に電話を入れたり、あるいは机の上に溜まっていた資料の整理をしたりして過ごしました。庭仕事は、雨が途切れた3日の朝のほんのしばらくの間で終わりました。雨が途切れたら柑橘類に寒冷紗をかけようと妻と相談してあったのです。

 4日は好天でした。お煮染めは三が日で片づけ、4日から妻流の料理にもどすことにしていますが、当分はお正月のなごりが残ります。小正月ごろまで雑煮や数の子がでるからです。今年も澄まし雑煮を4日に始めて食しました。でも4日ぶりに出た小松菜のお浸しの方を体は求めていたようです。朝食のしめくくりに3日まではお煮染めの黒豆を食しましたが、4日は東京の友人に送ってもらった花いんげんを味わいました。食後は差し込む朝日を楽しみながら、昼ごろまで新聞や読みかけの本と付き合いました。十時のお茶の時間は、もう一人の東京の友人から送ってもらった花びら餅でした。

 午後は好天の庭に出ました。これを庭の初仕事といってよいはずです。衣服を庭用に着替え、長靴をはき、新しい軍手をおろすなど身支度を整えて初めて出たからです。大きな仕事はできませんでしたが、気になっていた細々した仕事を済ませました。風除室のガラスの上に張っていた野ブドウの蔓の整理、常設堆肥場のブロックの積み足し、そして鉄平石という自然石を張った床の補修などです。

 野ブドウの蔓の整理は、蔓をガラス屋根から下ろして小枝をさばき、枯れ葉を取り除いた上でガラスの汚れを掃除することですが、汚れの掃除は後日にまわしました。汚れがこびり着いていたからです。いつかタイミングを見計らってします。小道具を準備した上で、汚れが充分に濡れている状態の日を選んで行います。そのやり方でうまく行けば、これから毎年、体が動くかぎり続けることになります。

 ブロックの積み足しとは、片流れの屋根をかけられるように、中央の仕切り壁のブロックを1段高くする作業です。屋根をかけるようにすれば、落ち葉が入っていない時は薪置き場などに転用できますし、落ち葉が充分に腐葉土になれば屋根をかけて雨を防ぎ、養分が流れ去らないように出来そうです。こんなことぐらいは作る前に気付いてもよさそうなものですが、そうはいかないのが現実です。

 鉄平石を張った床の補修とは、大雨の折の雨垂れが集中的に落ちてコンクリートが痩せていたり、苔がついて滑りよくなっていた踏み石などの手入れです。セメントを練るついでを狙っていましたが、ブロックを積み足す仕事のついでに片づけました。こうした面倒な仕事は、結構な時間や段取りの良さなどを要しますから、結構充実感を得られます。

 4日の夜は相当冷え込んだようで、5日の朝は氷がしっかり張り、土が凍て、霜柱が立ち、木枯らしが音をたてて吹いていました。氷は1センチ以上もありました。つくづく柑橘類に寒冷紗をかけておいてよかったと思います。問題は、前日のセメントが凍ててうまく固まっていないのではないかとの心配です。その翌日も、次の日も冷え込みが続き、水鉢などの氷は張ったまま溶けずじまいです。なのに、日の当たらないところにある泉の水はこれまで通り、凍ってはいません。                                                                                                                       


3日の夕刻に行きつけのホビーショップに出掛け、コンクリートブロックを買いました。そのついでにパンンジーの苗を買い、私たちが「コンクリート花壇」と呼んでいるこの花鉢に植えました。このコンクリート花壇は、30年ほど前に妻と二人で作ったものですが、木枠作りや生コンの流し込みに苦心したのを思い出します。後にも先にもこうした複雑なコンクリート製品を作ったことはありません。



澄まし雑煮は、焼いた餅に、昆布と鰹節でとった出汁を用いた澄まし汁を注ぎ、柚子で香りをそえます。もちろん、具として小松菜、かしわ、椎茸、蒲鉾を入れますからそれらのうま味も出ます。若い頃は、幾つもの餅を入れた澄まし雑煮を丼で食べていました。出勤は朝が早かったので、寒い冬は体が温まったので助かりました。


今年になってから初めて収穫した小松菜です。妻は「わが家の大松菜」と呼んでいます。安八町の有機肥料が効いたのでしょうか。この一本の小松菜で、4日の朝の二人の澄まし雑煮の具とたっぷりのお浸しがとれました。椎茸は、最後の踏ん張りをしているほだ木が提供してくれたものですが、初収穫ではありません。3日の夜の茶碗蒸しなどに先輩の椎茸が活躍しています。

キンカンの木(右側)が大きくなり、寒冷紗の袋がミニスカートのようになりました。来年は袋を作り替えると妻は言っています。橙、柚子、2本の温州ミカン、甘夏ミカンの5本は大きな一つの袋(左側)を被せています。白いレースカーテン地のB品を、黒い寒冷紗の代わりに転用していますが、なんの支障もないようです。畑の作物を寒さから守るビニールの代わりにも使っていますが、何回も使えますから合理的です。


ハッピーの小屋は今、北風の当たらない石畳の上にありますが、冷え込みが酷くなりましたので妻が昼寝用のマットを敷いてあげました。ハッピーは夜も小屋に入らずにそのマットの上で丸くなって寝ています。ちょうどその位置に床下の空気抜きがありますが、生暖かい微風が吹き出しているのかもしれません。妻はケンの小屋には風避けが必要だと言っています。金太の小屋には毛布を敷きましたが、引っ張り出してオモチャにしてしまいました。
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