大仕事 03/01/20
今年最初の庭での大仕事をしました。一人ではとうてい無理な仕事で、かつては妻と二人で手掛けていましたが今や二人とも体力が弱りましたので、伐採に精通した知人と二人で行いました。昨年の暮れに、椎茸のほだ木を取るために手を着けた櫟の木がありましたが、まずその太い木の頭の切り取りです。続けて大きくなり過ぎた二本の杉と黒松の頭を取りました。黒松は弟が19歳の時に一緒に移植したものですから樹齢40年以上です。浪人生だった弟が試験を終え、発表があるまでの間でした。次の目標を定めにくいだろうと思って移植を手伝わせた15本の内の一本が大きくなり過ぎたのです。杉は30年ほど前に自然生えしたもので、昨年の今ごろに切ったムクの大木の側にあります。
15本の松はモミジと交互に植え、春から秋はモミジのトンネルを、モミジが落葉する冬は松の片並木を、と夢見たのですが、多くの松は枯れてしまい、今は5本しか残っていません。お向かいの一軒が庭に竹を植えられたので日陰となり、松は弱ったのでしょう。ここ15年ほどの間に次々と松食い虫にやられました。その残った内の2本が大きくなり、これまで鋸を入れたことがない黒松の頭を落としたわけです。そうとう大きな木ですから公道に落とすわけには生きませんし、モミジの枝を折りたくもありません。だから狙い定めた方向にロープで引っ張って落としました。ついでに過去に頭を取った赤松の枝も少しさばきました。二本の杉は、側に家屋と電線がありましたので神経を使いました。
4本の木の頭取りと落とした木の始末に延べ6日を要しそうです。すでに4日をかけていますが、薪の長さに幹を小斬りしたり太い枝をさばいたりしただけです。割ったり束ねたり薪置き場に積んだりするのは次週です。多分それで2日を要しそうですが、2年分の燃料が備蓄できそうです。この前に作った薪がたくさんありますから、この冬はストーブが大活躍しています。喫茶が開店する半時間前から終わる5時まで燃やし続けています。この季節はめったにお客さんはありませんが、訪ねていただいた方にはくつろいでもらえます。薪ストーブが燃えていると、お客さんは火の前でゆったりとした気持ちになっていただけるようです。
この大仕事をした4日間は、朝一番にリンゴジャムをかけたアスピ海ヨーグルトを食べました。だから元気に過ごせたのかもしれません。アスピ海ヨーグルトは、サンクンガーデンのある建物を作る時から今日までお世話になっている工務店の社長さんに種をいただき、妻が増やしているものです。リンゴジャムは、大垣の友人のお嬢さんが作ったもので、共にとてもまろやかな味で、朝から私の心もお腹の虫も上機嫌です。妻はこうして虫抑えをさせてから朝食の準備に入ります。
もちろんこの4日は、木を切ったり枝をさばいたりするだけでなく、途中で柿やトチュウ茶の木の剪定をしたりエンドウ豆の手入れなどもしました。エンドウ豆の手入れとは、過日畑に移植した苗を鳥についばまれる被害がでましたので、寒冷紗の覆いをかけたり、新たな畝をたてて残っていた苗を移植したりする作業でした。ハトかコジュケイの、あるいはヒヨの仕業でしょう。今は、モンツキという腹は赤茶で褐色の羽に白い紋がある小鳥や青い羽のルリビタキ、あるいはメジロやシロハラなども来ますが、これらの仕業とは思えません。シロハラは苔をめくって虫をとりますので、あちらこちらで苔がめくられる被害がでています。でも妻は「犯人はチュンチュンね」と言うだけです。
この黒松の背丈は15メートルほどありそうですが、上部5メートルほどを落としました。右手奥の松は赤松で、このたび少し伸び過ぎた枝をさばきました。かつて庭の中程に自然生えした黒松を、当時ホームステイをしていたアメリカ人留学生のリズさんと二人で伐採した時のことを思い出しました。19歳の彼女はロープの端を体に巻きつけて引き倒しました。お父さんに教えられた要領とのことでした。
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杉は10メートル余りの背丈ですが、これも上部3分の1を落としました。ムクと競争して伸びていましたから、強風に襲われると折れる恐れがありました。樹木は、枝を片側だけ落としたり周りの木を切り取ったりするとバランスが狂い、風で折れやすくなります。この写真は、右側の一本の頭を落とした時点で撮影しました。側の落葉した大木は、山桜で、わが家では一番太い幹の木です。これでも樹齢43年です。
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リンゴジャムをかけたカスピ海ヨーグルトです。こうした素性のわかったものを食すると、心までが満たされます。妻は酸っぱい食べ物が好きですからヨーグルトを買う時は酸っぱいのを選び勝ちです。だからまろやかなカスピ海ヨーグルトは私にはとてもありがたい存在となりそうです。ヨーグルトの上に、ジャムを乗せて食べるのが好みですが、カスピ海ヨーグルトには甘味をおさえたリンゴジャムがぴったりです。甘味を抑えたジャムは妻の好みでもありますから、減るのが早いようなので心配です。
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大寒らしい光景が見られました。薄く雪が降ったように一面が白く霜を被り、畑が凍りついていたからです。これは、畑の一角を占めている自生の野菜が凍った姿です。なぜか萎れたように地に垂れていますがカチンカチンに凍っています。日がさすと解凍しながら菜の葉は立ち上がります。こうした霜の日を幾日か経ることで菜は柔らかくて深みのある味になります。ビニールハウス栽培では望めない味わいの一つでしょう。この菜は差し渡し1mを越えています。
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杉や松の枝の半分をさばいて束ねたり松の幹を小斬りして仮に積んだりした時点です。楠の幹を小斬りし終わったところで4日目の太陽が沈みました。杉や松の枝を山のように積み上げてあったのですが、その多くは3日にわたって燃やしてしまいました。すばらしい灰が一輪車に山盛り2杯分もできました。クヌギの大きな枝はそのままです。2月中旬まで干してからホダ木にします。
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