収穫と愛犬と土木工事 03/06/10

 月曜日は異常に早い台風の到来を覚悟していたのですが、快晴で明けました。早速、レモンバームを収穫して天日に干し、前夜の風で落ちた杉の枯れ枝を風呂の焚き付けに拾いました。朝食後は、いつも小鳥に先を越されていたラズベリーとアメリカザイフリボクの実を収穫しました。アメリカザイフリボクは、まとまった量の実を結ぶまでに木が大きくなったお蔭もあります。これらの実は酸味に欠けますから、レモン汁を加えてジャムにします。夕刻、妻と二人でキンカンを採りました。木の背丈が高くなり、しかもトゲのような小枝がある上に実が小さいので、収穫はひと苦労でした。今年は甘露煮にします。

 淡竹(はちく)の筍もシーズンです。わが家では竹と樹木を一緒に茂らせていますから今年も不作です。櫟の背丈を詰める作業で邪魔になる竹を切り取り、傷めたからです。その上に、今年は、太い筍は、立派な竹の皮を収穫するために残す以外はすべて収穫し、さらに竹を傷めることになります。太くて背が高くなる竹が、背を詰めた櫟の日陰にならないようにするためです。ちょうど今、フキも収穫期ですし、すでに妻が収穫して湯掻いた山椒がありますから、筍と一緒に佃煮になることでしょう。

 友人から、愛犬の今の姿と子どもの頃の姿を合成した悪戯写真が届けられました。金太はたくましく育ち、ハッピーは毛並みが淡くなっていました。捨て犬センターから同時にもらってきた二頭を、同じように育てたのですが、次第に性格を異にしながら居場所を定め、異なる役割を果たしながら存在感を示しています。金太は門番よろしく、門扉の近くの枝垂れ桜とモミジの下にある小さなマウンド(塚)で棲んでいます。ハッピーは、常に私たちの気配を感じることができる玄関側の軒先を主たる居場所にしています。

 金太は小柄なのに度胸があって物怖じせず、人間大好きですから、番犬というよりもお客さま歓迎係です。そのくせ、人間とベタベタする関係は嫌いで、気が向かない時は妻が側を通っても小屋から出てきません。冬は日を通し夏は日陰を作る桜やモミジの下のマウンドは、雨が降ってもぬかるまないので快適なはずですが、金太は次々と小さな穴を掘ってマウンドを低くしています。だから金太には姓も与え、「小堀金太」と呼んでいます。ハッピーは逆に、どんなに寒い冬日でも私たちが玄関を出入りする時は小屋から出て来て尾を振ったりします。だが、ベタベタの関係にある妻でさえ、服装を変えたり急ぎ足などで足音を変えたりすると吠え立てます。ある人は、母犬のお腹にいた時に母親が人間に苛められ、人間が怖くなったのかもしれない、といいます。

 この一週間も、楽しく過ぎ去りました。切り石を使った野外パーティー会場の土木工事が記念碑となる週でした。そこは、薪割りとか暮れのしめ縄作り、あるいは剪定した枝などを灰にする場などでもあるわけですが、切り石を生かして傾斜をゆるくし、雨で土が流れにくくしたわけです。週末は、大垣市環境市民会議という市民活動の会長の役割を勤めるために出掛け、気持ちのよい方々との親交を暖めました。

 妻は門扉の側にある円形花壇を一新しました。時々人形展示室は新進の芸術家などの個展に生かされたりしていますが、若手陶芸家が教室展に使うことになったからでしょうか、役割を終えたパンジーに代えてマリーゴールドの苗を植えてつけていました。今、発売中の雑誌『自休自足』は、見開きのページを割き、林で休息する私たちを紹介していますが、その檜林にある大きなオブジェは、この陶芸家が独身時代に創った作品です。



筍づくしのような夕食です。刺し身は、少しつまんだあとは味噌汁の具になり、焼き筍は、熱いあいだに賞味しました。庭の淡竹は、藪を傷められたり天候不順が重なったりして不作続きですが、花を咲かせ始めているのも気になります。もし60年に一度とかの地下茎の更新期なら、数年は筍が採れない時期を迎えることになります。

先週、次郎柿の木に覆いかぶさっていたモミジを間伐しましたが、半日がかりで薪にしました。これで真冬なら10日、夏なら1ヵ月半ほど風呂が焚けそうです。夏は晴天なら太陽温水器で温めた湯を加えてゆきますから早く沸きます。真冬は2時間ほどかけて、硬い冷水を、ジックリと柔らかい湯にしています。

赤いアメリカザイフリボク、アメリカザイフリボクは、親しい人が会社を一部上場した記念に植えたものです。もう少し収穫量が増えたらジャムをその人にも分けたいと思います。キンカンは7キログラム収穫し、わが家の分は甘露煮にしました。昨年はキンカン酒にし、喉の薬にしています。

金太とハッピーの悪戯写真です。小柄な金太は、いつも散歩に連れていってもらう友だちも得ています。開店来のお客さんで、ペットの飼えないマンション住まいの方が、授かられたお子さんの遊び相手に子犬の金太を選ばれたからです。だから金太は、保津川でボートに乗ったり愛宕山の頂上を極めたりしています。

野外パーティー会場は、60センチほどの落差のある傾斜地にありますが、切り石を使って階段状に造作し、傾斜を半分にゆるめました。「雨降って地固まる」を期待し、しとしと降る梅雨を待っているところですが、集中豪雨的な梅雨になったらどうしようと思案しています。やわい土が流されてしまいます。
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