大雨とコジュケイ 03/07/27
庭のコジュケイが大きな声で鳴いています。雛が孵ったばかりですから母鳥は少し興奮気味かもしれません。雛に危険を知らせているのかけたたましい声です。成長4羽と孵ったばかりの幾羽かの雛が庭でうろうろしています。つがいで行動するキジバトと違って一家で生活するコジュケイは雑食ですから、昆虫やミミズだけでなくトカゲやカナヘビなども平らげていきます。だから、あまり増えるのも困るのですが、毎年野良猫かカラスにでもやられるのか雛の半分ぐらいはいつの間にか居なくなります。
九州は大雨で被害を被り、水俣では多数の死者も出ました。かつて水俣を一緒に訪れた友人と電話で話し合ったのですが、投泊させてもらったり案内してもらったりした人の家や田畑などは被害がなったようです。でもそれで一安心との気持ちにはなれません。棚田も酷い被害を受けています。かつて棚田を見たとき、昔の人はどの様な想いで棚田を作ったのかと考え込まされました。気が遠くなるような時間と労力を要したはずです。この度のような水害が予測できたら作る気など起こらなかったはずです。どうしてこのような大雨が降ったのか。かくなる山崩れが生じたのか、わが身を切られる思いです。
これまでとは異なる梅雨を体験し、北朝鮮で先年生じていた豪雨と大水害に想いを馳せていましたから、不安が現実になったような心境です。人災の要素が多かったのではないでしょうか。崩れた水俣の棚田はどうなるのか。その気になれば今日なら機械的にいとも簡単に復元できるはずです。復元するのかしないのか。するとすればどのような工法を用いるのか。そのやり方を見たら、現代人の指向が読めそうな気もします。
科学の発達は人間を身勝手で近視眼にしたように見ています。もちろん多くの人は科学的に自然の驚異を知るなどして自然に対する畏敬の念を深めたたことでしょう。だが、それ以上に多くの人は、科学の力で自然破壊を押し進めています。科学が発達し、科学的な教育が行き渡った国や地域ほど、ゴミを増やし、空気や水を汚し、環境破壊や地球温暖化を進め、家庭崩壊や子どもの殺人事件とかゲーム感覚の戦争まで繰り広げています。
月曜日、アイトワの夏休み明けの日、二組のすばらしい訪問がありました。沖縄出身の2人の女性にはその自然感や人間観に心を洗われ、話がはずみました。もう一組は、全国の小中学生に農業体験学習を広められた方で、その件で私もお世話になった方ですが、奥さんとの関西旅行のついでに立ち寄っていただきました。今は趣味の野鳥の世界に入っているとのことで顔を輝かせておられました。コジュケイは、狩猟用に中国から輸入した鳥だが中国では絶滅し、日本でも希少種になったがまだ野鳥とは呼んでいない、とのことでした。午後に、あるシンポジュームのパネリストを引き受けていましたから立ち話で終わってしまったのが残念でなりません。
今週は、学校で前期の講座を締めくくったり、ある水性動物では日本的権威の若手学者と一献傾けたり、大垣市の緑化審議会に参加したりしたあと、韓国旅行にでかけます。ある学会の探検旅行ですが、博多港から釜山まで船で渡り、20日ほどかけて一巡踏査する日程ですが、私は途中でソウルから飛行機で取って返します。大垣で行われる2日の「水祭り」に参加するためです。探検旅行を半周で終えるのは残念ですが、その間に韓国における気象変化にも目を向けたいと思っています。現地では農業や漁業など第一次産業に携わる方々との面談が多くなるはずの旅行です。
風蘭の一種が花を着けました。柿の木の幹に活着させていますが、毎年この時期になると花をつけ、よい香りを一帯にふりまきます。この柿の幹には幾種類かの蘭を活着させており、雨水や夜露など生きています。だから、その元気さ加減から時々の気象が推し量れそうに思っています。
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蓮は4日間、咲いたり閉じたりを繰り返し、21日の午後に散りました。この花が着ける種は、すでに嫁入り先が決まっています。あと2つ蕾が上がっていますから、これから通算8日間は花を眺められそうです。この大賀蓮にはとても思い出深い物語が伴っていますが、来年の7月号の月刊『嵯峨』で紹介しようと思っています。
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7月22日の朝食の食材になった野菜です。トマトの本格的な収穫期に入りました。カラス避けの仕掛けは成功したようで、その後の被害はありません。もちろん、この仕掛けでだめなら、次の手も考えてあります。
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トウモロコシとコイモが育っています。トウモロコシは中国雲南省で訪ねた苗族の集落で育っていたものです。苗族の畑ではこの倍ぐらいの密度なのにもっと背が低く育っていましたが、日当たりが悪いわが家ではモヤシのようにのびてしまいます。コイモは九州の都城から送ってもらったのが始まりです。
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お土産にいただいた初物の「アーサ」(干したヒトエグサ)や釜炊きの天然塩「粟国の塩」と「ゴーヤ茶」です。苦汁に興味を持っていた矢先の天然塩だし、ゴーヤ茶も初めて知りました。沖縄では子どもが汗疹を出したときにゴーヤ湯で治しているとか。近頃は私も汗疹に泣かされることがありますから、早速試してみます。もちろん、ゴーヤ茶もわが家でも作ることになるかもしれません。ゴーヤの葉も沐浴材に使ってみるかな。
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