悔しい思い

 

 水曜の夕刻、妻と「佃煮にしよう」と語らいながらタケノコを掘っています。

 なぜなら、その4日前の夜から3夜にわたってイノシシに侵入され、筍をことごとく食べられてしまい、貧相な筍(写真は今回最高の筍)しかとれなかったからです。

 4日前にイノシシが侵入したことを知り、ネットを調べたところ、破られた穴がありました。その穴を塞いだのですが、翌日も侵入されました。だから、くまなくネットを調べなおすと、ネットの裾を力任せにたくし上げて進入していたことが判明しました。それで納得できました。これまでにネットを破って進入されたことはなく、破られるのはいつも逃げるときに強引に外に出ようとして破られていたかたです。

 そこで、3日前に裾止めの杭を打ち直し、再度その裾をたくし上げて入ろうとすれば、首が自動的に入るようにした罠を仕掛けました。細いワイヤーで投げ縄型の輪をつくり、その輪に首を突っ込むようにしたわけです。加えて、その周辺の竹やぶに、別途大きな石を重石にした罠を創って設置しました。太い針金で作った投げ縄型の輪を仕掛けたのです。

 2日前の夜、犬の吠え声に気付いて出て行きますと、竹やぶの中に大きなイノシシが進入していました。私の存在に気付き、脱兎のごとくネットに沿って走り、逃げ去ろうとしましたが、その直後に枯れ竹が砕けるものすごい音がしました。その後、ネットの外側にある道を脱兎のごとく逃げ去って行く足音がしました。

 翌日チェックしてみると、イノシシは太い針金の輪にひっかかり、大きな重石を引っ張って3mほど走っていました。その重石が枯れ竹の根元にぶつかって砕いた衝撃で大きな音がしたわけですが、その衝撃で罠が外れたようです。そのあと、ネットの破れていた穴から外に出て、山にむかって逃げ去ったわけです。その穴は前日のチェック時にはありませんでした。

 もしその穴を入るときに破って入っていたとすれば、これまでのこそ泥型から強盗型に変身したことになります。これからは好きなように入られかねません。そこで、あらたな対策を講じることにしたわけです。だが、罠にひっかったことに驚いたのか、その後まだ進入された形跡はありません。

 そのおかげで、その後で出た筍が取れるようになったのですが、末成りのような貧弱なものばかりですから佃煮にすることにしたわけです

 新たな防御対策としては、鬼針金と長さ1m足らずの鉄筋棒を買い求め、鉄条網を張ることにしたのです。ネットの裾をめくろうとしたり、ネットを破ろうと首を突っ込もうとしたりする位置に、3段に鬼針金を張ることにしたのです。