留袖の由緒

 

 母が77〜78年も前に、婚礼の衣装として身につけた写真が出てきたのです。妻は「今でも十分用いられます」と言って、アイトワ塾の友に紋だけ洗ってもらうことにしていました。妻は近くこの留袖を、その由緒を自慢にして着込むことになりそうですが、私にはとても微笑ましく思われます。それは妻の自信がそうさせているように見るからです。

 鬼嫁呼ばわりする母と隣同士で住み、葛藤しながら過した20年近くの経験が、彼女の生きる自信とか創作活動にプラスに結びついたように見ています。その一端を思い出したものですから早速文字にして、近く『自活のススメ』に生かすことにしました。