大理の古城

 

 中国の城は、日本の城とは違って、街ぐるみを城壁で取り囲みます。大理の古城は、城門をくぐればすぐに街並みが始まり、その街並みが観光客相手の商店街になっていました。

 昆明の古城は城壁をめぐらさずに外交に力を入れたのだとか。その古城が今では観光客に媚を売る施設と化しつつあります。 

 こうした施設を見歩きながら、ふとわが国に思いを馳せました。わが国は、まず蛮勇に勇んで侵略した時代を反省し、その悪を明らかにし、その原因が戦争であったことを明確にして不戦を誓い、憲法9条を堅持し、外交に力を入れる決意をする。その上で、世界中の人が真似るべき生き方を編み出、移行してみせ、世界中から集まる観光客を啓蒙する国家になってみせようとして欲しいという夢でした。

 観光客に媚を売るのではなく、安らぎや生きる自信や、できれば誇りのお裾分けが出来る国家を目指すのです。そうした国家像を頭に描く人が総理になって欲しいものです。