久保まりさん

 

 新聞などは彼女を繊維造形作家などと紹介していますが、私は勝手に空間造形作家と認識しています。彼女が生み出す繊維やステンレスのネットなどを生かした造形物は、不思議な時空を生み出します。その存在にふさわしい空間に、彼女の造形物が納まり、その時空にたたずむと、私は造形物を見るという感覚ではなくなり、その時空に漂っているような自分を感じとるような感覚になってしまいます。

 彼女はヨーロッパなどで大活躍しています。私にとっては「柴漬け」の何たるかを初めて教えてくれた人です。大原の実家では幾樽も漬け込むとか。