アトピーやアレルギーを話題に
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先週、わが家の前を足早に通り過ぎる2人の若い女性がいました。鼻と口を手で被っていました。一軒隣の庭番さんが、庭で焚き火をしていましたが、その煙がたなびいていたからでしょう。「気の毒だなあ」と私は思いました。 この2人は、子どもを生めばきっと「抗菌グッズ」漬けにしてしまい、アレルギーやアトピーに悩まされ人となるのではないか、と心配になりました。それは一種の社会的な犠牲者だといってもよいのかもしれません。 人類は何万年も前から同じ身体を引き継いでいます。その間に、洞穴での肉を焼く焚き火や、囲炉裏で鍋を煮る火とか竈で米を炊く火の煙を吸ったり、虫に刺されたり草木にかぶれたりしながら抗体を作ったりして適応力や抵抗力を備えながら生きる身体にしてきました。 その身体のまま、急激に適応力や抵抗力を刺激する機会を閉ざしたり抗体の出番を奪ったりしたらどうなるのでしょうか、心配です。加えて、自動車の排ガスとかダイオキシンなどにさらせばどうなるか。身体は変調をきたさないでしょうか。 足早に過ぎ去った2人の女性は、都会では排ガスだらけの空気を平気で吸いながら、大昔から吸い続けてきた煙がたなびく清浄な空気を恐れたわけです。それは学習の不足でもあるわけです。この態度は北欧やニュージーランドとかドイツなどの人たちとは対極にありそうですから、かつてコラムで警鐘を鳴らしたこともあります。 免疫学の権威が『獅子憤中のサナダムシ』との本まで出して継承しています。 |