『次の生き方』(2004)の中で、エコビレッジを夢見た次のような下りがあります。
「こうした生き方を目指すなら、そのための土地なら日本にいくらでもある。今ならとても安く手に入る。日本は狭いといわれるが、全国土37万平方kmを人口割りにすれば一人当たり約3000平方m・1000坪だ。少なくとも国土の三割程度はエコライフガーデン作りになら生かせそうだ。それは三人世帯で3反・1000坪の計算になる。農林水産省によれば過去10年で5000の廃村がでたし、向こう10年で2000もの村が捨てられるとの予測もある。そこは電気や水の便もある。要は見捨てられた土地、見捨てられようとしている土地を安く手に入れ、多くの人が憧れる土地に生まれ変わらせばよい。
私は3000坪計画を年齢的に断念したが、今では庭で採れた筍や野菜、唐辛子やフキの佃煮などは北や南にも発送され、逆に南や北から塩鮭やタン柑、著書や訳書、ハマナスのジャムや灰汁巻きなどが送り返されてくるまでになっている。コミュニティ(共同体)とは「お互いに」とか「皆で」という意味を現す「COM 」と「贈り物」を意味する「MUNUS 」から生まれた造語「Community 」だといわれる」
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