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燃料の備蓄、硫黄島と南京 07/01/21

 変化に富んだ日曜日でした。まずハッピーが変な症状を示すことから始まり、夕刻には予期せぬ届け物に恵まれて大喜びをし、夜は来客をえて楽しい夕餉になりました。

 朝はいつものように始まりました。コンピューターの前に陣取り、いつもの作業に手を付けたのです。コラムに最後の手を入れて送付、前週の当週記への写真の組み入れ、メールの返事などです。その間にハッピーが喉に何かを詰まらせたのです。そこでいつもは夕刻に与えている餌を与え、飲み込ませましたが、すぐに症状をぶり返しました。その後、来客に備えて部屋を片付け始めたらチャイムが鳴りました。暮れに大きな平茸を持参してもらえた人が、「また出ました」といってその生長過程が分かる小さな茸から炊き上げた佃煮まで届けてくださったのです。

 夕餉も楽しかった。ときどきわが家でお惣菜をご一緒してもらう2人の友です。この2人は農業や山村に関する知識や体験が豊富で、話題が尽きないのです。私はこの2人を交えて2度も旅行をしています。近く小旅行を計画したのですが、妻も即座に参加を希望し、オプションのメニューまで決めていました。他方ハッピーは、夜になっても同じ症状を示していました。

 月曜日は、何はともあれ妻がハッピーを獣医のところに連れて行くことから始まりました。この犬はとにかく怖がりです。だから虚勢を張り、他の2匹を威圧してボスのように振る舞います。だが、番犬としてはありがたい存在で、妻は一番当てにしています。フィラリアを心配したのですが、少し喉を痛めただけでした。午後は庭で中庭の除草や翌日の段取りに割いています。

 火曜日は1週間分の庭仕事をしたような気分になりました。翌「水曜日から雨」との予報でしたし、週末まで予定が詰まっていましたから、気になっていた燃料備蓄作業を片付けたのです。樫や赤松の駒切りを割ったり、太い枝を薪のサイズに切って束ねたり、午後は薪小屋を整理して一輪車で運び上げたり、その間に残っていた枝葉を燃したりしましたが、灰とりまでは出来ませんでした。3時ごろから雨がぱらつき始め、濡れずに済む作業に切り替えたからです。

 とても効率よく仕事が捗ったのですが、それは妻に手伝ってもらったおかげです。1人だと1日がかりの作業を3時間あまりで済またのです。長い木の枝を、鋸で挽いたり斧で叩き切ったりすればよいベストの状態に、薪割り台や木挽き鞍の上に妻が整えてくれたからです。1人なら鋸で1分ほどかけて切る作業が、斧を両手でかざしてホイ次、ホイ次と断ち切れば1秒で済みます。

 水曜日は商社時代の友が、産経のコラムを見たといって訪ねてくれました。木曜日はある勉強会に参加したあと、同席した友と映画『硫黄島からの手紙』を見て時間をつぶし、一献傾けました。金曜日は講義の後、京都の緑地を保全する委員会に駆け着けています。土曜日のこれからは、友に迎えてもらってアイトワ塾の合宿で、イギリスの勉強をします。こうした時間の合間に、2冊の本に目を通しました。トルストイの短編集と南京事件に関わった兵士の従軍日記集です。

 他に、「不都合は真実」を記念して来日したゴア元副大統領が来京し、アメリカでは「政権と国民の間に溝が出来ている」と語ったと知りました。異常気象が続きます。新聞がタンポポの観測史上最も早い開花を取り上げましたが、わが家では自生の菊まで狂い咲いています。もっと心配なことを小売店頭で確かめました。たとえば納豆。ダイエット食品だと信じた人が買い求めて売り場を空っぽにしているのです。それは不確かな情報に右往左往されやすい人が増えたことを示しているのではないでしょうか。やがてはプロパガンダで煽られやすい社会に結びつけそうです。私は『硫黄島からの手紙』を見ながら、南京事件を日本人の手で、日中両国民が同様に得心する映画に仕立て上げられる日が早く来て欲しい、と切に願いました。



   平茸の成長過程。暮れにいただいた平茸は「長けすぎていました」とのことでしたが、ソテーにした場合は長けたほうが圧倒的に美味しい。澄まし汁などに入れる場合は、若い方が歯ごたえがあって美味しい。その部位の使い分けまで分かると楽しいだろうな、と考えました。平茸がでた木の切り株を、近く見学に伺おうと考えています。
  お鏡餅を割り、注連縄を外して燃しました。金太の側に飾っていた注連縄(左)の稲穂には籾が一粒も残っては居ませんでした。それが小鳥にすれば心配せずいついばめる環境であったのでしょう。
 
 薪小屋に溜めていた焚き付けです。私は焚火で燃してしまおうと思ったのですが、妻は「風呂を沸かしますから」といって残させました。こうした柴で沸かそうとしたら、終始手を放さずに2時間もくべ続けなければならず、本も読めません。
 
  焚き付けを取り出して空いたスペースに、赤松や樫の薪を積み込みました。この作業をしてよかったと思ったことがあります。屋根が傷んでいたのです。猿が木から飛び降りでもしたのでしょうか。いずれにせよ、設計にミスがあったことは確実です。つっかい棒を立てて当座をしのぐことにしました。

 
1ヶ月余で庭はすっかり冬景色になりました。四季によって様子を大きくかえます。向こう1年にわたって、庭の幾箇所かで定点撮影を試みようか、と考えています。

 

  狂い咲いた菊。丁寧に見ると、異常なことが生じていることが分かります。この菊は、30年以上前に植えたまま自生させていますが、狂い咲いたのは初めてです。既に春の新芽を出した木々も現れています。
 
  「不都合は真実」はドキュメンタリーとして史上全米3位の興行収入を上げたそうです。講義で私「ブッシュ政権は京都議定書から離脱したが、それをアメリカの真実と思わないように」と指摘しました。アメリカでの年間自動車売りあげ台数が2位にならんとしているトヨタは、対米市場向けにはハイブリッド車に絞り込みました。また、シアトル市長の呼びかけで多くの市が京都議定書に戻っています。