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未来の可能性 07/03/03

 今週のメインイベントは、生まれて初めて小学生を対象にスピーチをしたことです。母校の嵯峨小学校で、卒業を控えた100人ほどの6年生と、その保護者の希望者を対象に、未来に夢を描いてもらおうとするスピーチでした。人形を携えた妻と2人で出かけ、胸を膨らませてのぞんだのですが、出来栄えはかろうじて60点、というところではなかったでしょうか。

 まず校門を入ったところで、改まった気持ちで1本のヒマラヤシーダーを見上げました。56年前に植えた卒業期念樹です。スピーチは、校長先生にご挨拶いただいたうえで始めたのですが、思わぬところで時間を食ってしまい、妻が話す時間を奪ってしまいました。2分ほどで終える予定で子どもたちに簡単な絵を描いてもらったのですが、なんと20分もかかったのです。

 その絵を描いてもらうことによって、人間が持ち合わせている共通点と、すべての人が個別の才能を秘め持っていることに気づいてもらい、個性の大切さを訴えようとしたのです。ところが、用紙の配布だけでなく、描く体制作りにも時間を食ってしまったのです。1人の生徒が、板張りの椅子の座を机代わりに生かそうとして座を外し、床にひざまずいて体勢を整えたところ、すべての子どもがそれに倣ったのです。描いた後で、また座り直すのにも時間を要しました。

 その後がよろしくなかった。子どもの多くが、描いた絵が気になって気が散ったり騒いだりしてしまったのです。もちろん鎮めてから話を再開しましたが、パワーポイントを用いていましたから時間を調整する割愛がしにくく、遅れを取り戻そうとして早口になるなど、ゆとりを失っていたように思います。先生方の中には、子どもとの接し方で、新たな方法があったことに気付いてくださる方がいたり、女子が主でしたがとても熱心に、集中力を欠くことなく、耳を傾けてくれたりする生徒が目に留まったのがせめてもの救いでした。

 庭仕事にも精を出しました。大げさないいようですが、2つもの一生仕事を、それぞれ1日を割いて片付けました。つまり、あとはメンテナンスさえ怠らなければ、一生そのまま生かし続けられそうだと思われる造作をしたわけです。私は、その気になればサラリーマンにも手の届く環境問題に配慮した1つの生活パターンを、つまり私が理想と見る生活防衛型生活パターンを創出してきましたが、その不行き届きであった小さな部分に気付かされ、補修したわけです。

 1つは、盛り土をして作ったパーキング場の片サイドに、砕石が流れ落ちないように縁飾りの石を並べることでした。パーキング場には、砂利代わりに砕石を敷いていますが、また他方の傾斜が急なサイドの土手には、以前から縁飾りの石を並べてありましたが、傾斜がゆるい方は不用だと思って放ってあったのです。このたびその必要性を感じ、産業廃棄物の石を並べたわけです。2つ目は、渡り廊下の跳ね止めの工夫です。樋に落葉がつまっていたのに気付かず、雨だれに土を跳ねかえらせて壁を汚していました。今後は、樋のつまりに気付かずに雨だれを生じさせても、土を跳ね返らないように龍の髭を植えることにしたわけです。

 本格的に草木が伸びる春を控え、草抜きにも精を出しました。居間の前にはスモモを中央に植えた円形花壇がありますが、その除草や、過日鉄平石を張った裏庭とミヤコワスレを植え替えた旧玄関前の除草をしたのです。こうした除草をしながら、ゴアさんを気の毒に思いました。電力の多消費を非難されたのです。ゴアさんのアラを探し出すことで、十分な環境対策を採っていない自己の免罪符に生かそうとした人が、了見の狭い人がアメリカにはいたのでしょう。大切なことは、出来ることから取り組めばよいことで、何にもできていなければすべが未来への可能性だと思えばいいだけなのに。これからアイトワ塾の合宿にでかけます。

  パーキング場に、縁止め石を並べました。これまでは、排水枡を花壇に見立て、その間はツルキキョウや龍の髭などの植物を植え込んでいました。それで砕石が流れるのを留められると考えていたのですが、だめでした。縁止めに用いた石は、古い住宅をつぶしたときに出る石で、今ではゴミ扱いされています。床下を支えていた石が主で、送料だけで手に入ります。
 
石遊びは面白い。過日、裏庭に敷石を張りましたが、既製の敷石では処理できない部分があり、廃石を生かしています。生かす場を頭に描きながら、廃石の山から幾つかの石を選んで運び、ピタッと収まったときはえもいえぬ喜びを感じます。。
 
渡り廊下の跳ね止めに龍の髭を植え、これまでの壁の汚れを掃除しました。庭には、冷暖房効果を求めて樹木を沢山植えていますから、樋に落ち葉がよく詰まります。葉詰まりが嫌で木を植えず、温暖化を加速するか否かの問題です。。

 

   
仕事場の場合は、樋を外し、同時に跳ね止めの龍の髭を植えています(左)。今では龍の髭が生えそろい、期待通りの役割を果たしています。座敷の縁先は更に多量の雨だれですから、木の苗を植え、生垣風に仕立てました(右)。期待通りの役割を果たしています。

 

興味津々の書籍を送ってもらえました。翻訳という仕事をしながら、それだけに真剣に知識識見を蓄積できる仕事はうらやましいな、と思います。学校勤めで少しその喜びを。
大きい方の枝垂れ梅が咲きそろいました。伊藤忠を辞めた時に仲間が贈ってくれた記念樹です。実は、書斎で用いている机は、伊藤忠が造らせてくれた子会社から贈ってもらった(私が用いていた)机です。私にとっての大切な宝とは、こうした記念品です。