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アイトワ循環図

ハチとアブとキノコ  07/08/05

 日曜日は早朝に目覚め、1時間ほど小鳥や夏虫の合唱に耳を傾けました。やがてカラスの鳴き声が加わり、起きだしてみると5時でした。ガラス越しに、玄関の前にある水槽でミニハスが咲き始めたのが見えました。最初の一輪です。これが1週間の始まりでした。

 早朝の合唱は、ヒグラシとフクロウが、その他の夏ムシや小鳥をバックコーラスのように従えているかのような感じました。ヒグラシはお目覚めの、フクロウは夜どうし狩をした後のお休み前の鳴き声ではないか、と考えました。そこに他と調和しないカラスの鳴き声が始まったのです。ミニハスを見に出たときに、母屋の玄関脇にあるもう一つのミニハスの水槽を調べますと、蕾が1つ上がっていました。7日の朝に咲いてほしいなあ、と願いました。来客予定があるからです。

 日中は暑い日が続きましたが、水曜までは朝と夜は肌寒いほどでした。月曜日と火曜日は妻と2人で庭掃除に精を出し、囲炉裏場やイノシシ坂の周辺をきれいにしました。バイラス病にかかった竹を10本近く切り取り、刈り取った青草と一緒に燃しました。病気の蔓延を防ぎながら、煙をたなびかせて蚊を近づけない工夫です。今年はハチが少ないようで、私もまだ刺されていません。

 この間に、偶然とは面白いものだと感じています。月曜日の夕刊で1つの記事が目に留まり、感慨深げに読んだのです。先週の木曜日に、商社を辞めることになったキッカケを思い出させる記事をあったのですが、月曜日の記事は短大を辞めるキッカケとも言える出来事を思い出させたのです。卒業生の消息を伝える記事でした。商社と学校の間に、アパレル企業に勤め、そこも辞めていますが、そのキッカケは拙著『ブランドを創る 商標・サービスマーク育成の精神』(講談社1992)で触れています。商社と学校を辞めることになった事情は次週に回したいと思います。

 火曜日の夕刻と水曜日は1つのことに集中しました。中学時代の母校から受けていたスピーチが金曜日に迫ったのですが、月曜日になって教員が対象だと分かったからです。同じ学区にある2つの小学校と合同で夏季研修をされてきたそうですが、その基調講演でした。願ってもない要請だと思い、集中的したのです。その夕刻、久しぶりに大きなアブが居間に飛び込んできました。

 木曜日から朝夕も暑くなりました。午後に来客予定が入っていましたから、午前中と夕刻を庭仕事にあて、除草に精を出しました。妻がニラとツルムラサキを収穫しやすくする除草です。わが家は多品種少量栽培ですから大変です。その一帯にはハナマメやダチュラ(エンジェルストランぺット)など背丈を超えるものも生えておれば、ミントのように足元で茂るものもあり、通路を確保するのが大変です。来客は、3月の九州旅行で知り合った人たち5人の来訪でした。

 金曜日は3校合同夏季研修の講師として午前中を過し、午後は台風の影響で不安定な天気でしたから温室の整理に当てています。鉢物に丁寧に水をやるだけでゆうに1時間ほど要します。土曜日は虫歯の治療に出かけたあと、当週記を書き上げつつあるのですが、午後は関東の大学生の来訪に応じた後、京都駅で講師を出迎え、アイトワ塾の山科での合宿に向かいます。

 気がかりなニュースの多い1週間でした。アメリカで橋が崩壊しましたが、幾度も車で通ったことがある橋でした。やがて日本でも似た事件が続発しそうです。日本は、欧米が200年ほどかけて作ったコンクリート構造物を、高度経済成長期の50年で作ったと聞いたことがありますが、こうした事件が集中的に生じかねないわけです。日本でも都市人口が総人口の過半を占めたとか。孤独死や一家心中の記事を増やしかねないことをしています。ユニクロのバーニーズ買収が決まった、とも知りました。アメリカの高級百貨店チェーンの買収ですが、アブハチ取らずの高くつく買物をしたようだ、と感じました。


キノコのシーズンが続いています。 初めて見る小さなキノコが出ていました。囲炉裏場のクヌギの木の根に寄生したようです。
ヘビの抜け殻も見つけました。 長さ80cm足らずの中ぐらいの大きさです。
ハチが減ったことに気付いたかと思うと、夜にはアブが飛び込んできました。久しくアブの被害にあっていないことを思い出し、逃がしました。屋内の電気をすべて消し、外灯の明かりに誘われて飛び出すまで待つこと20分ほどでした。
  オニユリが満開の時期です。このオシベの花粉は洗濯してもおちにくいので、洋服につけないように毎年のように妻に注意されています。
フウランが咲きました。柿の木の幹に寄生させていますが、この木の側に、塾生にもらったシンビジュームのような花をつける野性の蘭をうえました。柑橘類のコーナーに植えようと考えて草刈をしたのですが、管理が行き届きそうにない、とあきらめたのです。

3校合同研究会が開かれた小学校にビオトープがありました。私に作らせてもらっていたら、電気や水道の世話にならない、大きく異なるものを創っていたことでしょう。人間が管理しなくなったほうが、棲み付いた生物が喜ぶようにしていたことでしょう。
ハトの餌付けは、そのまったく逆のことをしていることになります。だから1羽が余分に棲み付くようになったのかもしれません。とはいえ、ハトと人間の歴史的付き合いを偲んで見たく思っているのです。