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陳さんの子供と中学時代の母校  07/09/16

 週の半ばから急に朝夕は肌寒くなりました。中学時代の母校を何10年ぶりかで訪ね、無事特別授業をおえました。かつてインドの旅をした知人からインドでの個展の案内が届きました。他に、飛び込みの素敵な来訪者を迎えたり、妻がベトナム戦争時代に反戦デモに参加していたことを知ったりしています。週末には陳夫妻が5ヶ月の赤ちゃんを連れて訪ねてくれました。庭仕事は、妻に「賑やかなカラダですね」とからかわれるほど精を出しました。

 母校は思っていたより小さかったのですが、見覚えのある校舎が残っていました。特別授業の会場は講堂でしたが、生徒は靴をきちんと揃えて脱いでいましたし、校庭は在学時よりはるかに緑豊かになっており、訪ねてよかったと思いました。南向きの校舎の窓は、朝顔やゴーヤの蔓で覆う工夫が試みられていました。校庭にはアジサイを植え込んだ一角がありましたし、暦年のアジサイの鉢植えもありました。きっと、生徒にアジサイの挿し木を作らせたり、大きな鉢に植え替えさせたりしながら、アジサイ園を作ってきたのでしょう。

 落葉樹を生かした環境対策も試みて欲しいなあ、と思いました。南向きの校舎の窓を落葉樹で覆う活動です。新入生に20年後を夢見させて種をまかせ、卒業させるのです。その木が夏場の校舎を木蔭にし、後輩を涼しげに過させているところを確かめたくて母校を訪ねる先輩が増えることでしょう。実は妻に車で送り迎えをしてもらったのですが、「綺麗な学校ですね」と褒めてもらいました。せめて卒業期念樹でもあれば、校庭を案内したくなっていたことでしょう。

 インドを旅したのは、ペットボトル入りの水が普及していない時代でした。その旅でツインの仲になった知人から、コルカタ(カルカッタ)での個展の案内が届きました。この知人とはホテルで毎朝水筒に交代でお茶を詰め合った仲ですし、不可触民の集落を訪ねた仲です。引率人はカースト制の上位の社会や学校ばかり案内しましたから、私は早朝や夕刻の自由時間を生かし、引率人の目を盗んで不可触民の集落を訪ねました。そうと気付いた彼は同行をのぞみ、訪ねた集落での心温まる思い出を共有した仲にもなりました、今年は日印文化協定50周年締結記念の年です。

 素敵な長崎の青年と出会いました。休塾中のアイトワ塾生の紹介だ、といって唐突に訪ねてきたのです。庭の見学や妻に応対してもらっている間に急ぎの原稿を送り出し、面談したのですが、話し合えてよかったと思いました。環境活動に力を入れているようでしたが、それが工業社会の延命策になってはいけないことをわきまえていました。その後も人形展示室を見たり本を選んだりしながら過し、半日滞在してもらえたそうです。

 終末には陳さん一家を迎え、半日を共にしました。5ヶ月の男の子が、どこかで見たことがあるように感じたのですが、それは私の幼い頃の写真に似ていたのだと気付かされました。そのおかげかとてもなついてもらえました。どのように成長するのか、とても楽しみです。

 庭掃除に少々精を出しすぎて体を酷使した1週間でもありました。冬野菜の準備です。ニンニクや葉ニンニクとかラッキョやワケギの球根も植え付けました。そのせいか、両肘が腱鞘炎で痛み、右手の二の腕の弱い部分が草にかぶれ、左手と左足の皮膚の弱い部分が正体不明の虫にかぶれ、右肩から背にかけての幾箇所かと左手の肘の内側を虫に刺されました。妻は、腱鞘炎の薬を塗り込みながら、これは「ススキにかぶれたのよ」とか、「これはダニよ」とか「ムカデだ」と診断してくれましたが、痒さがいっこうに収まらず、閉口しました。ダニはイノシシが連れて来て、落としてゆきます。その芥子粒のように小さなダニが、イネ科植物の葉先などに集まって動物がそばを通るのを待ち構えているのです。


特別授業をした会場。校章が飾られていましたが、すっかり忘れていましたので、なんだか申し訳なく感じました。母が生きていたら「一人で大きくなったと思っているのですか」と叱られていたところです。240人ほどの1年生が対象でしたが、幾人かにでも生涯の思い出にしてもらえたら、と願いました。
シュウカイドウが満開です。庭のあちこちに広がっています。
インド展の案内状。期間中にインドを訪ねたいものだと考えましたが、この画家とは別途インドを巡ろう、と電話で話し合いました。
畑が次第に冬装束になりつつあります。手前の畝から、大根、ホウレンソウ、小松菜、小カブラ、ネギの畝です。大根と小松菜は既に芽を出しており、小カブラは播種して日覆をかけています。
陳さんの赤ちゃんです。子どものころの私(右)似ているような気がしました。

 

絶滅危惧種のトウテイラン(中国の洞庭湖の水の色に似ている)が咲きました。なんとわが家には2株ありました。妻が2年ほど前にどこかで何気なく買い求め1株が立派に育ちました。そうと知らずに乱暴に扱っていたのですが、それがよかったのかもしれません。
ピンクのミズヒキが咲きました。自生の赤と、山形県の米沢でもらった白が交配して生まれたものです。何とか増えたほしい、と思いますが、どうなることやら。これまでにさまざまな交配種(ピンクのミヤマスミレ、オレンジ色のロッコウサクラソウ、ピンクのアザミなど)が誕生しましたが、さまざまな色合いのミヤコワスレ以外は未だ増えたためしがありません。