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初霜で開け、好天になったパーティ  07/12/02

  週初めに初霜が降り、週末に庭のモミジが紅葉のピークを迎えました。この間に、畑はすっかり冬景色になり、水屋が完成しています。しかもその上に、金曜日の天気が、長期予報とは異なって快晴となったのです。これは、嵐山の一帯だけでなく、アイトワもとても賑わい、とりわけ金曜日の夕刻に遠来の客を迎えて開いたパーティが、とてもうまくいったことを意味しています。そこで初めて試みた演出があったのですが、期待していた以上に上首尾でした。

 一週間の始まりは、初霜が降ったことを気付かされることでした。朝食後、すべての唐辛子を急いで切りとり、いつも日曜日に訪ねてくれる友を待ちました。そして当週記の仕上げや講義の準備を手伝ってもらったあと、半分の唐辛子をもって帰ってもらいました。葉を佃煮にすると美味しいので、急いで霜にやられる前に収穫したのです。その後、そそくさと庭に出て、遠来の客を受け入れる準備や冬に備えた庭仕事に取りかかっています。水屋の仕上げを急いだり、エンドウ豆の種をポットに蒔いたり、霜に弱い鉢植え植物を温室に取り込んだりしたわけです。まだこの時点では、天気予報は木曜日から金曜日にかけて雨になる、と伝えていました。

 夜は、風呂を焚きながら唐辛子の葉をちぎり始めています。きっと友の家でもご母堂が主になって葉をちぎっているに違いないと考えながら、3時間近くかけてちぎり終えました。その後は、人形工房から居間に戻ってきた妻にバトンタッチです。わが家では、青菜を煮るところを男は見せてもらえません。嵩(かさ)が10分の1ほどに縮むようで、「気が小さい男にする」といって亡き母が見せなかったのですが、その伝統を妻も引き継いでいるわけです。

 月曜の夜も霜が降ったようで、翌朝はヤーコンの葉が相当霜焼け状態になっていました。あわてて葉陰になって霜にやられていない部分を選んで収穫し、洗って干しました。ツルムラサキもすっかり霜で痛めつけられていました。だから、種を取った上で支柱を解体し、横倒しにして妻を畑に呼びました。まだ霜にやられていない葉を捜してちぎり取ってもらったのです。その後で堆肥の山に積み上げています。夕食に、ツルムラサキの葉と先週末に収穫した最後のナスビを生かした総菜がでましたが、初めて口にするメニューでしたがなかなかの出来映えでした。

 この時点でも木曜日から雨との予報は変わりませんでした。だから、まずパーティ会場を完成させました。大テントに加えて4畳半ほどの既製の組み立て式テントを2つそえた会場です。その上で、テントの下に、雨の中では運びにくい椅子やテーブルとか食器などを、あるいは2本切り倒した手頃な青竹を、水曜日中に運び込むことにしています。木曜日は曇天であけました。せめて強い雨が降らないように、と願いながら、わが家で初めて試みる演出の準備を済ませてから、テントの下で竹酒の準備など青だけ細工をしています。曇天の金曜日は講義のある日でしたので1時過ぎまで外出でした。その帰路のことです。太陽がさんさんと降り注ぎ始めたのです。帰宅後急いで昼食を済ませ、嬉しい悲鳴をあげながら汗だくになって大テントを外し、たたみました。

 次の本の編集者を主賓とする夜のパーティは大成功で、主賓は囲炉裏の火と竹酒の番などで大奮闘でした。高僧や銘菓造りの名人とか最近親しくなった経営者には夫婦連れで参加してもらえました。とりわけ、佃煮造りの名人には、海産物を選んで買ってきてもらったり初めて試みる演出を盛り上げてもらったりしています。ピークに達した紅葉を10分間の予定でライトアップしたのですが、尺八の名取りの彼に音色を添えてもらったのです。そのアンコールがきっかけで唱歌の合唱となりましたからライトアップを延長しています。後片づけをすっかり終えたのは土曜日4時頃でしたが、その頃から時雨れています。
 

水屋がほぼ完成しました。塗装、床のコンクリート打ち、切石と自然石を組み合わせた足場の整備、布巾かけやタワシなどをぶらさげるフックの取り付けなど終え、後は使いながら改良を重ねることにしています。
畑はすっかり冬装束になりました。支柱を要する作物がすっかりなくなったうえに、日に日にコイモやウコンの葉が霜にやられて変色しており、日ごとに冬の深まりを感じさせられます。
ヤーコン茶を造るために葉を干しました。例年よりずいぶん小振りですが、それは大きく育った葉が霜にやられてしまい、その陰になっていた葉を選んで収穫する羽目になったからです。でもそれが、怪我の功名となり、むしろ良いお茶をつくらせるのでは、と期待しています。
金曜日の午後から好天となり、かがり火も良く燃えました。晴れ男と晴れ女が各1名、名乗りを上げていましたが、雨男も混じっていたようです。
義妹が造った大きな土鍋を初めて用いました。土鍋も料理も皆さんに大好評でした。問題は、土鍋が重いことです、「いつまで使えるかしら」と、妻も心配しています。
初めて試みたライトアップは、尺八の音色によってひときわ見事に映えました。これはライトアップが嫌いな妻の発案でした。嫌いなくせに、日が落ちてから訪ねて頂く皆さんに、何とかこの光景を愛でて頂きたい、との衝動に駆られたのでしょう。
翌朝は亀山公園の展望台まで、主賓の一行と登り、サンドイッチとチャイで朝食でした。サンドイッチは、コイモの煮物やサラダなど、前夜のパーティーで残ったものを生かした、と妻が自慢していました。