短大時代

 

 ライカは短大で3年掛けて歯科衛生士の国家資格を得て、短大の紹介で歯科医院に就職しながら、このたびの放映で100日も勤めずにやめていたことを知りました。だから「何のために勉強しのだ」とか「歯科医院に申し訳ない」、あるいは「女だてらにボクシングなんて」との非難を浴びたのでしょう。

 また、ライカの父は、17歳の女性にはらませた歳のはなれた男性で、3歳から養護施設に入れさせ、その後16歳まで過ごさせていたことを知りました。だからライカはその養護施設を故郷のように訪れていることや、世界チャンピオンになった今も、狭い部屋で寝起きして、立ち食いうどん屋でのアルバイトで生計を立てながら、さらに上を目指していることも知りました。

 私はボクシングを見ませんし、女性にむいたスポーツとは思いません。また、ライカの中にはもう一人のライカ(つまりボクサーであるライカのオルターナティブ)が住み着いているかもしれません。しかし、私にはそのもう一人のライカを見抜けていませんから、ライカが「これが私だ」と実感し、自己責任の下に自己完結しようとしている姿を愛でたいし、ボクサーのライカを褒めたいのです。あした天気になーれ。