ビブギオール・カラー

 

 ヴァイオレット(紫)のVから始まり、藍色(インディゴ)のIに続き、最後はレッド(赤)のRで終わるVIBGYOR(虹の7色の頭文字)に、襟を意味するカラーを結びつけた造語。工業社会が生みだしたホワイトカラーやブルーカラーを返上し、ビブギオール・カラーになろう、と呼びかけたのが処女作です。

 工業時代は破綻する。資源小国の日本は率先して工業時代に継ぐ次の時代を創出し、移行しよう。それが日本を凋落させず、むしろ繁栄させる秘訣だ、との呼びかけでした。

 工業社会は、人間をロボット化する分業化専業化を進め、勤労者をホワイトカラーやブルーカラーと呼ぶようになりました。それはバランス感覚と呼ばれたりする総合的な能力を不要にし、拝金思想を蔓延させ、お金のためなら何でもしかねない人にしかねません。

 そうした社会は、毒入りカレーや農薬入りの餃子まで食べかねない人を増やしかねません。人間のように脳の発達が進んでおらず、教育も受けていないカラスやイタチなど野生動物でさえ食べそうにない代物まで食べてしまいかねない人間にしかねないのです。

 要は、工業社会は人間から自己責任能力や自己完結能力を奪い、人間をカラスやイタチよりも劣る一面を持った動物にしかねないわけです。それが、水や空気を汚し、資源を枯渇させ、相互扶助関係を不要にする生き方に人間を走らせたように私は観たわけです。