壬生狂言の最終日

 

 『大國狩り』という演目で人形が用いられました。開演時間の1時ぎりぎりに駆けつけ、1時間も行列して2つ目の演目からやっと観覧席に入ることができました。最終日とあって、またホウラクを割る演目から始まり、『土蜘蛛』という人気のある演目に続いたせいでしょうか、3つ目の演目、『大國狩り』のときからやっと舞台がよく見える席に移ることができました。その主人公である僧侶のお面は異様な雰囲気です。

 楽屋を訪ね@て、そのお面Aも見せて頂きました。江戸中期の画家伊藤若沖(1716?-1800)が奉納したことが裏面に彫り込まれていましたB。妻にとっては、なんとも光栄なことが生じていたわけです。伊藤若沖のお面をかぶった僧侶役の狂言師に、妻が奉納した人形を背負っていただけていたのです。200年余の歴史の重みを実感しました。

 『大國狩り』を演じた方々と歓談Cすることができました。

 

楽屋を訪ね@ お面A
裏面に彫り込まれていましたB 歓談C