草むらで、大きな「ムカデがいる」ことに気付きました。その姿が消えたのを確かめてから動いたのですが、その瞬間「チカッ」と右足のかかとに痛みが走りました。咄嗟に足を振りますと、もっと大きなムカデが落ちました。ムカデはつがいで行動することが多いと知っていながら、相方を踏みつけてしまったのです。
久しぶりでムカデにガップリと咬まれた痛さは、思っていた以上でした。マムシに咬まれたときの痛さを思い出しました。早速妻に、母が造って残したムカデ油を、綿棒で塗りつけてもらいました。「腫れますよ」と妻は脅しましたが、私は「大丈夫だ」と応えながら、靴が履けなくなると困るなあ、と考えました。翌日、外出予定があったからです。
結局、少し赤くなった程度で治まりました。子どものころに出来た免疫力のおかげでしょう。妻は感心していました。かねがね妻に、ムカデなど恐れることはない、むしろ幾度か咬まれて免疫を造る方が大切だ、と教えてきました。それが、アトピーやアレルギーに悩まされずに済ませる秘訣のように思っている、と語ってきました。
10万年ほど昔から、変わりのない身体を祖先から引き継いでいながら、急に不自然な生き方に変えたら、新たな弊害に悩まされるに違いない、と睨んでいたのです。この推測は半ば明らかになりましたが、今後さらに学術的に明らかになることでしょう。
|