現在進行形の拙著で訴えようとしている生き残り策です。この夫婦は、週末の船橋の家と、ウイークデーの都心の勤労用前線基地を生かしていました。仕事にフル燃焼するために有効ですし、老後の備えにもなります。それよりもなによりも、子どもを育てるうえでよいことではないでしょうか。
神戸時代は、多くの部下が住宅融資を求めて私の席を訪ねました。すべての社員に私が勧めたことがマルチハビテーションでした。当時は、このような言葉はありませんでしたが、そのときすでに、15年ほど前から重ねていた体験から出た助言でした。それは「3分割法」という小見出しをつけて、拙著『次の生き方』で触れています。給与所得者は、急いでこの作戦を採用しないと、経済的にも社会的にも酷い目に遭わされかねないだろうと見ています。
このたび、神戸で努めていた会社で、社長室に属していた秘書の1人が、東京から訪ねてくれたわけです。彼女はマルチハビテーションを採用していたのです。ひょっとしたら、彼女は、門前の小僧ではありませんが、住宅低利融資を求めて訪ねてくる部下に私が勧めていた持論を聴いている内に、その気になっていたのかもしれません。このたびはご主人と一緒に、丁寧に庭を巡っていました。
|