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感銘、感動、希望、そして失望 08/12/28

 さまざまな形で心を打たれた1週間でした。それは初めて手にする手造りのクリスマスカードから始まりました。次いでピンホールカメラと版木を駆使する2人展を訪れ、雲をテーマにした作品を見たことです。また、暮れの挨拶を兼ねた2組の家族連れをはじめ、楽しい知友の来訪や、アイトワ塾の忘年会も楽しかった。そのおかげだと思うのですが、初雪もあれば雨がちの1週間でしたが、デスクワークだけでなく庭仕事もはかどりました。

 2人展は、日本に唯一現存するという唐紙屋の11代目当主と、手造りのピンホールカメラで空の写真を撮り続ける写真家が開いたものでした。桂離宮の襖は70年に1度張り替えるそうですが、「次回は孫が張り替えるでしょう」との話に、心を打たれました。また、ピンホールカメラが捉えた太陽の姿に、もう1つの心を打たれました。前者は感銘、後者は感動でしょうか。

 デスクワークは、年賀状と2つのシラバスつくりに時間を要しました。シラバスの1つは、「次代のグリーンデザイン」を大学生対象に講じるもので、これは4年目に入りますから修正程度でした。他の1つは、院生を対象にこれから始まる、いわば「次代の経営姿勢」を講じる講座です。拙著『人と地球に優しい企業』や『「想い」を売る会社』の取材などで知りえた企業や、『ブランドを創る』などで触れた経営に関与した体験とか経験をベースにして、次代の企業に求められる想い」を講じます。古希の制限をクリアーする方法で再要請され、老骨に鞭打ちます。

 暮れの楽しい触れ合いでは、いつも子どもの成長に希望を抱かされます。この時期だといつもカブトムシの幼虫をねだった男の子が、今回はねだりませんでした。未花も一家で訪ねてくれましたが、一人息子がずいぶん大きくなっていました。アイトワ塾の家族連れの催しでは、今年3歳の藍花が一番幼いのですが、シナを作り始めました。また、しばらく顔を見せなかった女の子が、再び夫と参加するようになったのですが、料理の腕を振るう女性になっていました。

 薪ストーブを焚く時期になり、その上に飾っていたハローカボチャをはずしましたが、幾軒かで切り分けました。8月22日の「いきいき」の取材時に収穫した中国原産ですが、4ヶ月も経つのにびくともしていません。保存がきくから重宝される品種かもしれません。逆に、長年にわたって育ててきたベンジャミンゴムを、すっかり痛めてしまいました。妻が第2回目の「いきいき」ツアーを迎えるまで温室に取り込ませなかったからです。霜に当てたのです。

 庭仕事は、ワラビ土手の手入れから手をつけました。枯れたワラビを刈り取り、落ち葉掃除、灰をまき、最後はこの土手を日陰にしていたクヌギの枝の切り取りです。他に、旧玄関前の梅の剪定と落ち葉掃除、中庭の落ち葉掃除、高くなりすぎた山つつじの大幅な刈り込み、そして柑橘類の寒冷紗かけでした。落ち葉掃除を始めるとルリビタキがやってくる季節になりました。

 畑仕事は、伏見トウガラシの跡を耕し、葉ニンニクとニンニクの第2次の植え付けをしただけです。料理用の球根が芽を出し始めたからです。先に植えた分はすでに大きく育っていますから、とりわけ葉ニンニクは2回にわたって収穫できることを意味しており、とても重宝しそうです。

 世の中では不安げなことが続いています。その第一は、内部留保が12兆円余もあるトヨタまでが人員切捨てを決めたことです。前年の過去最高益2,2兆円から一転して1500億円の赤字になるとのことですが、何のための内部留保であったのか。日本凋落の象徴のようで失望です。アメリカの大統領支持率の一転にも驚かされました。9割がブッシュを支持した同じアメリカ人が、その対極にありそうなオバマを8割が支持したからで、これは日本とは対極の現象でしょう。わが国は2世議員が4割を占める稀有な国です。日米のいずれが生き残りに強いのか見ものです。

 
20枚つづりのカードでした。わが家の庭で拾った落ち葉や、ガラス磨きをする私の姿など、さまざまな思い出が織り込まれていました。多々感動のカードに触れてきましたが、間違いなくこれはボリュームでは引けをとりません。

1624年に創業した唐紙屋「唐長(とと)家」が、384年の歴史をしのんで製作した壁面装飾と雲の伝統柄を活かした電気スタンド。この柄の他に、雲をどのようなモチーフとして固定したのか、たとえば桂離宮のふすまの柄は、と無性に興味がわきました。

手造りのピンホールカメラと、このカメラで写し取った雲と太陽。太陽光線をまるで花びらのように捉えており、随所に虹の現象が生じていました。ある編集会議でエコプロデューサーと自己紹介した岡部さんの作品です。


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ワラビ土手の手入れ。手入れ前@、まず枯れたワラビを切り取って焚き火をし、灰をまき、次いでこの土手に日陰を作るクヌギの枝を切り取って手入れは完了ですA。これで来春もワラビ採りと、ワラビ料理を楽しめそうです。

アイトワ塾の忘年会。お酒が飲めない最年少のコーナー(左)は妻が、その反対側のお酒組みのコーナーは私が陣取りました。

初雪、26日金曜日の朝のことでした。この日の午後、歯医者に出かけました。親知らずにかぶせてあった金属がポロッと取れたのですが、それは再度の虫歯のせいで、もはや治療の価値ナシとのこと。失った2本目で、残りは26本です。

中庭の落ち葉掃除。入院まで含めると5週間も庭仕事を中断しましたが、その影響がもっとも顕著に現れたのが中庭の散らかりようでした。スモモの葉もすっかり落としてしまいました。でもこれは不幸中の幸いでした。夏場に5週間も指を加えていたら、大変なことになるか、妻がヘトヘト担っていたことでしょう。