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私にとっての美味 09/03/15

 週のはじめと終わりに、ともにズシッとした嬉しい贈り物がありました。その間は、庭仕事もはかどりましたし、来客や交友だけでなく多彩な寄り合いもありました。ですから3晩も外食になりましたが、昼食に妻が作ったお好み焼きと2度のフキノトウ茶漬けもが美味しかった。

 畑仕事のトピックスは、冬野菜と夏野菜の間をつなぐ野菜の種まきを始めたことです。まず、時無し大根、ホウレンソウ、そして20日大根をまきました。日曜日の夜から未花夫婦が一人っ子を連れて泊りがけで訪ねてくれました。一人っ子は、この春から小学校ですが、机の上では学べないことを、子どものあいだにしっかりと身につけてほしいと願い、種まきを手伝ってもらいました。翌10日の火曜日から夏野菜の苗作りに手をつけました。直播ではまだ早いインゲンマメと四葉キュウリの種を、ポットにまいて温室で発芽させ、早稲の苗を作るわけです。

 庭仕事のトピックスは、カリンの剪定を済ませ、「シイタケのホダ木たて」を完成させたことです。先週作ったシイタケのホダ木たては、想像以上に朝日が当たることが分かりましたので直射日光を遮る覆いを作ったわけです。おかげで、土曜日の夕食でプリッとした焼きシイタケを賞味しています。翌水曜日からうっとおしい天気が続き、週末には梅雨のような雨が一昼夜にわたって降ったものですから。カリンの剪定にも多くの時間を割いています。

 草抜きや鉢植えの花の手入れにも精を出しました。2年も土替えをしていないロッコウサクラソウの鉢が10も残っていましたので、温室で土替えをしたり、株分けした苗を、晴れ間を見て奥庭に下ろしたりしたわけです。また、調理用にとってあった葉ニンニクの半分ほどが芽を出しましたから、畑に植えつけました。うまく育つかどうか心配です。昨年末に植えつけた分はとても立派に育っていますが、年が明けてから植えた分は貧相な育ち方にとどまっているからです。

 奥庭の整備もしました。ワラビ、コゴミ、セリ、ウド、そしてカラムシなど山菜が植わっているところで、我が家の高台ですが、まず草抜きをしました。その上で、マーガレットの株、オキダリスの苗、そして野菊の株などを移植したわけです。これらの株や苗は、庭や温室の随所で勝手に芽生えたり株別れしたりしたぶんです。その後で、風呂の焚き口から出た灰をまいています。

 主だった来客は、未花一家のほかに2人の近著を読んでもらった人でした。この2人に共通することは造園に関係があったことです。1人は一級造園技能士、他の1人は一級造園施工管理士でしたが、この一級造園技能士からズシットとするほど立派な斧をいただきました。このところ、文字通りの有り難いことが毎日のように続いています。『京都嵐山エコトピアだより』をアイトワで買って知人にあげたいといって訪ねてくださったり、便りや電話をいただいたりしています。

 外出は4回で、学びなおしプログラムの今年度最後の評価委員としての仕事、知友をあるアーティストに紹介するための訪問、そしてある経済団体の懇親会で外食になりました。懇親会の夕食は会席料理で、スッポンのスープなどが付く高価なものでしたが、私好みではありませんでした。私はありあわせの食材を用いながら、心に残るような調理をした食べ物を好みます。今週でいえば、昼食の2度のフキノトウ茶漬けと、庭のキャベツと頂き物の自然薯をたっぷり入れたお好み焼きでした。季節はずれや、希少ゆえの高価さをうたった食材は私にはふさわしくありません。

 外出の残る1回は、ある職人から近作の評価を求められたもので、妻と出かけました。帰路は遠回りをして亀山公園の散策としゃれ込みました。周恩来の詩碑や角倉了以の像などのほかに、百人一首の詩碑があちらこちらに散在するようになっていました。了以は400年ほど前に没した人ですが、保津川や高瀬川の開削をはじめ、さまざまな偉業を残しています。

 
ズシッと持ち重みがするダンボール箱から、無農薬無肥料で自ら育てたという玄米、コンニャク、ヤーコン、デポコン、キンカンのほかに、乾燥アゲや有明海の海苔が出てきました。この大牟田に住まう知人から、時々心温まる贈り物をいただきます。イランで活動する中村医師を支持している人ですが、このたびの贈り物にもその活動ぶりを紹介する資料が入っていました。

完成したシイタケの覆い。まず、ホダ木の立てかけ方を変える細工をしたうえで、直射日光が差し込まないように覆いをかけたわけです。けっこう面倒な作業でした。

カリンの剪定。2年ほど放置していましたから、ずいぶん徒長枝が伸びていました(上左)。切り取った枝は思った以上にありました(左)。

出かけたついでに立ち寄った神社の3本足の鳥居。中学生のときの通学に始まり、今日までたびたび世話になっている郊外電車のある駅で知友と待ち合わせました。約束より半時間も早くつきましたし、その駅で乗降したのは初めてでしたから、いつかは見たいと思っていた鳥居まで足を延ばしたのです。

庭でサクランボの花が満開です。今年は何かの仕掛けをして、サクランボを食べてみたく思っています。これまでは仕掛けをしていませんから、まだ1粒も味わっていません。

フキノトウ茶漬け。今年2度目の味わいでした。旬の味わいの最右翼の1つだと思っており、早春の楽しみにしていますが、年を追うごとに美味しく感じるようになっています。

弘法さんの道具市で買い求めたという斧。薪割りをする私の写真を見て、感じるところがあったとのことでした。「息子に教えてもらって編んだ」とおっしゃる刃を守るカバーが付いていただけでなく、「柄が折れそうになっているので」といって、新しい柄と楔などが添えられていました。庭のあり方について、ずいぶん話が弾みました。