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春の盛り 09/03/22
このところ、週の初めと終わりに印象深いことが続きます。今週は、700年の歴史を持つ嵯峨狂言に始まり、週末はクリスマスローズの贈り物で終わりました。嵯峨狂言は、わが家から歩いて10分ばかりのところにある清涼寺・釈迦堂で催されました。清涼寺は、境内に源融(とおる)・光源氏のモデルに成った人の屋敷があったところで、今も遺跡があります。クリスマスローズは妻の還暦祝いの贈り物でした。このたび、嵯峨という地名の由来を知りました。
週初めにハクモクレンが咲き始めたのですが、その後の陽気で週の半ばには満開となり、週末にははや散り始めました。週初めに、スモモやバイモユリが咲き始めましたし、コゴミやワラビが芽を出し、収穫を始めました。例年より、春の兆候が1週間から10日ほど早くめぐってきているように思われます。この間に、シイタケのホダ木を移動させておいてよかったと思う事件が生じました。半分弱のホダ木を元の場所に残したのですが、それはすっかりサルに襲われました。
日曜日は清涼寺で松明が焚かれる日でした。例年この時期になると、夜の8時に3基の松明に点火され、その燃え具合で早稲、中手、晩生(おくて)のいずれの種籾まきに向いた年なのかを占います。この松明の日に、境内で由緒正しい狂言が催されてきたことを知り、妻を誘って出かけたのです。かつては京阪神から大勢の農家が集まり、それは賑やかだったので。
山門まえの沿道は露天商で埋まり、参拝客は肩をぶつけ合うようにしてすれ違ったものですが、今や片側に6〜7店しか出ていませんでした。その中にスマートボールの店を見てほっとしたり、金魚すくいの店が見当たらないのでがっかりしたりしながら山門をくぐり、驚きました。松明を立てる位置を移動させ、境内を露天商に占領させたようなことになっていたのです。山門前の道路を自動車に明け渡したせいでしょう。思えば半世紀が経過していたのです。
嵯峨狂言は、西門の側にある大念仏堂で催されました。40分以上も前にたどり着いたのですが、20ほどあった4人がけの長いすは満席でした。出し物は「土蜘蛛」でしたが、壬生狂言の土蜘蛛とは演出が異なっていました。ここでは日に3回、それぞれ異なる演目を1つづつ公演していました。
嵯峨という地名は、中国の風光明媚な知名に習っていました。長安の北方22kmほどのところにある景勝地、嵯峨山にちなんでいました。当時は嵯峨野は極楽浄土の感があったようです。風呂を焚きながら読み始めた林屋辰三郎の「角倉素庵」に、そうと記されていました。
今週は好天の日が4日もありましたから、庭仕事がはかどりました。半分以上の時間を除草に割きましたから、あまり目立った変化はありません。一番大きな変化は、エンドウマメの支柱が立ったことです。ツタンカーメンを2箇所に分け育てていますから、今年から始めたスナップエンドウの畝と加えると、蔓性作物の支柱が3箇所に立ちました。
週末にたくさんもらったクリスマスローズの苗は、躊躇鳴く中庭のスモモの根元に植えつけました。これまでに10株ほど植えてあったのですが、これらと妍を競うようにして育ち、2〜3年もすればクリスマスローズの花畑になることでしょう。
この間にアイトワ塾、嬉しい来客、ある機関紙の編集委員会のための外出などがあったのですが、とりわけ嬉しかったことは吉報でした。正月をわが家で過ごした中国からの留学生カップルからのもので、夫の方も勤め先が決まったというのです。東大の助教です。すでにその妻の方の仕事場が香川県と決まっていますから手放しでは喜べませんが、私たち夫婦は胸をなでおろしました。京都はその中ほどにあり、このカップルにとっては学びの地ですから、これまで以上に我が家を訪ねてもらえるのではないか、と思っています。
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エンドウマメの支柱がたち、畑は夏バージョンにはいりました。 |
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ハクモクレンが咲き始めたかと思うまもなく散り始めました。 |
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エゾヤマツツジが満開です。父が死んだ年は、なぜか1ヶ月も早く狂い咲いた木です。そのことをすっかり忘れて、「父が死んだ季節になったね」と妻に話しかけ、あきれられたり、叱られたり、笑われたりしました。 |
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バイモユリが咲き始めました。ムラサキハナナ、西洋サクラソウ、六甲サクラソウなども咲いており、にぎやかになってきました。 |
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日当たりが良いワラビ土手で、むくむくとしたワラビが採れました。これまでの収穫場・ワラビ道は木陰になり、細いのが遅れて出ます。そのワラビは色が茶色いのですが、1本だけ出ていました。 |
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まもなくこの2人には別れ別れの生活が待っています。お茶を一杯飲むほどの時間でしたが、自転車を小1時間ほどこいで訪ねてくれました。 |
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クリスマスローズの花畑になる予定の円形花壇。樹齢50年近いスモモ我植わっています。そのスモモも咲き始めました。 |
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