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助っ人を得た一週間 09/03/29

 庭仕事がはかどりました。日が長くなり、6時半まで働けるようになりましたし、雨は降ってもぱらついた程度であったからだけではありません。外出や来客にそれほど時間を割かずに済んだだけでなく、来客の一組は庭仕事の加勢であったからです。3ヶ月ぶりの助っ人です。

 主たる外出は会食のためと月に1度の病院通い、そしてたる来客はカタログハウスのスタッフでした。会食は、4年後に迫った角倉了以没後400年を顕彰するプロジェクトがらみで、会長を引き受けてくださった仏教哲学者の山折哲雄先生との楽しいひと時でした。私は理事長をおおせつかっています。カタログハウスは、2週間後に迫ったアイトワセミナーの下打ち合わせでした。

 トピックスはなんといっても、3人の学生が庭仕事の加勢に来てくれたことです。金曜日に5人で行く、と聞いていましたが、急用と病気が理由で3人になりました。そこで、2つの仕事を用意していたのですが、1つの仕事を片付けてもらうことにしました。立ち枯れの竹を小さな藪から切り出す仕事です。竹の寿命は5年ほどで、そのあとは立ち枯れます。その枯れた竹を切り取ったり枝を払ったりするノコギリや厚鎌など道具の使い方を伝授し、10時から手をつけてもらいました。4時近くに、学生から「済みました」と聞かされたときはビックリしました。6時近くまでかかるだろうと思っていたからです。私は3人の仕事ぶりを垣間見ましたが、3人は黙々と働きづめでした。女子学生が1人混じっていましたが、妻もとても感心する人でした。

 その間、私は、新芽が出始めた鉢植え植物の手入れと一畝耕した後、もっぱら除草に精を出したのですが、とてもはかどりました。9時から終日庭仕事に携われたからだけではありません。昼食で3人の学生と交わした小1時間の語らいが、また8時間の庭仕事を通して常に聞こえてくる学生の竹をさばく音が、元気をくれたからです。枯れ竹を切るのこぎりの音や枝を払い落とす厚鎌の音がとても頼もしげに響いてきました。

 金曜日だけでなく、とても寒い1週間でした。先週のバカ陽気がうそのようで、つぼみを脹らませかけていた桜はびっくりしていることでしょう。でも、すでに満開してしまったハクモクレンなどは花びらを次々と落としており、その下は白いカーペットを敷きつめたようになっています。黄色くて小さなサンシユの花、ハクモクレンの大きな花、そしてまばらに咲くピンク色の紅こぶしの花が順番通りに満開になりましたが、散るのは同時になりそうです。草花では、数種の水仙やムスカリが咲き始めました。野草では、ヒメオドリコソウが盛りです。

 畑では、4つの畝を夏野菜用に仕立て直せました。ジュウロクササゲとヘチマの種をポットにまきました。いくつもの鉢植え植物の手入れもしましたし、先週のクルミとポポーに加えて、植木鉢で育てていた2本のコシアブラと1本のヤマウルシの苗を地におろしました。いずれもうまく根付いてほしいものです。肌寒い1週間でしたが、畑仕事をしているといつものように野鳩とルリビタキがやってきました。ウグイスの鳴き声が常時聞こえてきますし、キツツキの枯れ木を打つ音が聞こえた日もありました。コゲラでしょうか。満開のミツマタや沈丁花の香りが終始たなびいています。3人の学生は「また来たい」と言い残して帰ったかとおもうと、翌日には4月の日程を相談する知らせがありました。そのときまで薪割りの仕事を残しておくことにしました。

 あと10日ほどで講義が始まります。新規の「経営哲学」だけでなく、「環境デザイン論」の方も大幅に構成を刷新しました。ですから毎日、多いときは8時間近く、少ない日でも3時間は、机の虫になっています。やっと、各10数回分の講義の骨子をまとめることが出来ました。学生がよい反応をしめしてくれることを願うばかりです。
 
野生のミツバが美味しい季節に入りました。庭のいたるところに生えています。妻は毎年、何10人もの人にお裾分けします。

ムスカリが咲き始めました。花屋さんで売っているムスカリは葉が短くて格好がよいのですが、庭に下ろして野生化させると葉が長く伸びてしまいます。

フキとコゴミも出揃いました。コゴミは収穫した残りですが、フキはもう少し大きく育ててから収穫します。このほかに、ワラビ、セリ、ゼンマイ、宿根ソバ、ウドを育てる野生の畑があります。もうすぐワサビ畑も出来そうです。これまでのワサビ畑は、山水が切られて、収穫できるほど育たなくなってしまっていたのです。

風呂を焚きながらエゴマの種を取りました。畑の随所で勝手に育ったエゴマの穂を、ビニール袋にいれて干してあったのですが、箕(み)の上でたたきつけて種を落としました。種を洗って干し、ビンなどに入れて保存し、1年をかけて用います。

学生が切り出した竹。緑の竹から上に積んだ分はすべて学生が切り出しました。30本近くあったのではないでしょうか。太いのは直径15cm、背丈は15mあります。私は土曜日に、風呂焚き用に割り竹を2束作りました。

昼食は庭で焼きそばを振舞いました。私たちが新婚の年に作った木のテーブルだと説明しました。幅10cm、暑さ1cmの一種類の板だけで作ったもので、脚を外して収納しやすくしており、収納する上での工夫もしています。

キツネノボタン。自然は2つと同じものを作りませんが、この2本はかなり大きな差異を示しています。