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7人の助っ人、卯の花、そしてホトトギス 09/05/31

 陳さん一家を迎えることから今週は始まり、週末は一緒に四国に出かける友人を迎えることで終わったようなものです。その間にハマナスや卯の花が咲き始め、ホトトギスが鳴き始めました。アリ塚を初めて見ました。いずれも妻の創作意欲の源泉です。またシンポジュームに関する3組もの来客に恵まれ、2ヶ月に1度になった病院通いもしました。しかし、なんと言っても印象深いことは、7人もの庭仕事の助っ人や、コシアブラの苗木持参で訪ねていただいたカップルです。

 妻はかねてから庭の一角を改造したがっていましたが、月曜日に1人の社会人を、水曜日に6人の学生を助っ人として迎えることになり、これ幸いにとその改造に当たったのです。それは4本の大きなツツジを取り去ったり、背の高い楓を1本切り倒したり、別の背が高くて太い楓の幾本かの太い枝を3段ハシゴを用いて切り取ったり、さらには30年来柑橘類を北風から守ってきた7本もの杉を切り取ったりして、見通しと風通しがよい一角を造りだすことでした。

 まず月曜日に1人の社会人を迎え、この4本の大きなツツジを切り取ってその根を掘り出す作業と、杉の垣根を取り去る作業を受け持ってもらいました。この人は手作りのピンホールカメラで見事に雲や太陽を写し取る人ですが、大変な力の持主だし、手早い人でした。私は、杉の枝やツツジを鉈や鋏でさばいて燃やし去る役割を担ったのですが、急かされ通しでした。

 このツツジを抜き去ったあとの開墾と、楓の伐採や危険な枝落としは、水曜日に迎えた6人の学生に受け持ってもらいました。3人の男子学生には開墾、伐採、そして枝落としの役割を、3人の女子学生には楓の枝葉をさばいて燃やし去る役割を担当してもらいました。3人の女子学生は焚き火は初めてとか、3人の男子学生は木の伐採は始めてのようでした。女子学生の1人は初参加でしたが、残る5人のうち、1人は3回目、4人は2回目でした。

 私は、作業の段取りを説明し、アルミ製の3段梯子を延ばして固定し、1本の枝を落として見せた後は、楓の伐採まで畑仕事に当たりました。タマネギの収穫とその後をゴーヤの畝に仕立て直す作業や、ネギ坊主を出したネギを切り取る作業などでした。ネギ坊主を出したネギは切り取っておけばヒコバエを出しますから、それを次年度のネギ苗として生かします。昼食時に前回学生が携わった作業の出来栄えや失策などを評価しました。

 この間の火曜日は、妻と一緒に庭に出ています。妻は無事に展示会を終え、久しぶりで終日庭仕事に当たる喜びを満喫したようです。私はモロヘイヤの苗を植え付ける畝の用意をしましたが、妻はその間にイノシシスロープの落ち葉掃除をしていました。そのあと、2人で力を合わせ、テラスを飾る鉢植え植物の入れ替えをしました。近頃は、大きくて重たい鉢植え植物を持って階段を登ったり降りたりする作業は2人がかりで当たることにしています。

 金曜日は2つの大学での講義の間に、思わぬことが生じました。「『エコトピアだより』を読みました」といってコシアブラの苗木を持参した若いご夫婦を迎えたのです。この2人は、私がコシアブラの苗木を喜んだわけを知って大喜びでした。きっとこのご夫婦は、私が勧めるマルチハビテーション生活に入り、今後2度3度と訪ねてくれるのではないでしょうか。このほかに、短い1畝を耕し、ポットで育てていたゴーヤの苗を下ろしたり、除草に励んだりしています。その折に、ズッキーニの最初の雌花が単独で咲いたことに気付いています。

 3組のシンポジュームに関わる来客は、角倉関係の他は、6月6日に京都市が主催する「森に学び、森で学ぶ」をテーマにしたものの詰めの話と、12月中旬に丹後で催される「農」に関するものでしたが、丹後は一泊で出かけることになりました。

 
陳さん一家を日曜日に迎え、おじいちゃん気分にさせてもらいました。水曜日には、いずれおじいちゃん気分にさせてくれそうな人から電話をもらっています。同志社大学の院生で、中国雲南省の少数民族調査に出かけたときに出会った人ですが、就職の関係で四国にいます。このたび始めた講座「経営哲学」をとても受けたがっていましたし、聴いてもらいたかった人です。


卯の花

ハマナス

ササユリ
自生の卯の花が咲き、1本しかない笹ユリが今年も花をつけました。かつてはササユリも、裏山でたくさん咲いていたようです。40年ほど前ですが、両手に抱えて家路に急ぐ人を見たものです。他に、ハマナスも咲き始めましたし、鉢植えですがアマリリスも咲き始めました。

草屋根でアリヅカらしきものを見つけました。アリの姿を見ていませんからアリヅカとは断定できません。しかし、それ以外に考えられません。生まれて初めて目にしたものです。今後は成長ぐあいを観察します。さらに、いずれ分解してみるつもりです。


剪定前


剪定後

月曜日の助っ人は、樹齢40年のツツジと取り組み、午前中に株を4つとも掘り出しました。左は掘り出した株。午後は杉の生垣を取り除く作業でした。その前と後。これから私は、杉の生垣が守ってきた柑橘類の背丈を縮める剪定などに手をつけます。これも老齢化対策です。


初参加の女子学生
高くて揺れる梯子に登り、ノコギリで太い枝を落とす作業はかなりしんどい作業です。にもかかわらず、初参加の女子学生は、男子学生に代わってもらい、枝落としを体験していました。梯子にのぼるだけ足がすくむ人がいるぐらいですが、ノコギリを上手に使っていました。

学生との昼食。そのあとの1時間あまりの話し合いを楽しみました。前回、刃をボロボロにしてかえった鉈を示し、これは「織り込み済みであり気にすることはない」と前置きした上で、鉈の使い方を教えました。電動グラインダーがなかったころは、砥石で刃を立てるのに幾日も研がなければならなかったことや、だから刃を欠かさないように注意するココロを持っていたことも話しました。

タマネギの収穫もしました。半分は長期保存するために風除室で天日干しにし、残る小ぶりの半分から食材にすることにしました。今年は、苗が少し元気がなかった上に、畝にケシをびこらせてしまった関係で、育ちがわるく小粒にとどまりました。まずビールのつまみ(スライスオニオン)にしましたが、味は良い。