この生活空間の再興
 

 弁当を道の駅のようなところで買い込んで出かけました@。目的地の廃村で懐かしい人たちと待ち合わせていましたが、さっそく一緒に弁当を広げましたA。この村には定住している人はいませんが、季節の良い時期の週末などに帰ってきて畑作りなどにいそしむ人がいますB。水田のように見えるところは、シダが一面に生えているところです。一帯は、多くの日々は無人ですから、シカやイノシシが好きなように暴れているのでしょうC

 この村は迫り来る山の谷あいに開かれていますが、川は片側の山に沿って下り、このあたりで村の中央へと流れをかえています。この石積みの堤防は、村人が総出で作ったのではないでしょうかD。川沿いに歩み、村はずれまで足を延ばしましたEが、他方の山のすそに水田跡がありました。その道中で笹がことごとく枯れていることに気付きましたF。笹も竹と同様に、こうした総枯れ現象が生じるそうです。3年前に枯れたそうで、60年に1度巡ってくるとか。

 さらに奥地を目指す道中でヒルに気付きました。このヒルGを取ろうとしてしゃがみこむと、靴と靴下の間などに数匹のヒルが入り込んでいることが分かりました。その後も違和感に気付くたびにズボンをめくったりすると、ヒルがすねを這い上がったりしていました。どんどん奥地に入ってみると絶滅危惧種のミズゴケが見事に茂っていましたH

 いったん集落地のはずれまで戻り、山沿いの方の道をさかのぼると、やがて村の神社にいたます。その途中に水車跡がありました。神社の鳥居は朽ち落ちていましたI。村を去る前に新調し ておいたそうです。

 集落にもどり、廃校を訪れました。残されたジャングルジムと自然木が奇妙に調和していましたJ。その横に墓地があり、20数家族分の墓がありましたが、5つも出征兵士の墓がそびえておりK、こうした村で若き男手を奪われた家族の苦労をしのびました。

 ここは100数十人の人が、肩を寄せ合って、何百年も自給自足生活をしていたところで平家の落人伝説があります
 
弁当を道の駅のようなところで買い込んで@ 一緒に弁当を広げましたA
週末などに帰ってきて畑作りなどにいそしむ人がいますB シカやイノシシが好きなように暴れているのでしょうC
村人が総出で作ったのではないでしょうかD 村はずれまで足を延ばしましたE
笹がことごとく枯れていることに気付きましたF ヒルG
ミズゴケが見事に茂っていましたH 鳥居は朽ち落ちていましたI
ジャングルジムと自然木が奇妙に調和していましたJ 5つも出征兵士の墓がそびえておりK