野生ザルの出没問題
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ついにサルがトウモロコシに手をつけました。 かつてはこの近辺ではサルを見た人などいませんでしたが、近年は毎日出没するまでになったのです。嵐山の渡月橋の近くにある岩田山では、観光客相手にサルの餌付けをしています。私はそのサルが増えて、ボスザルに追われたサルが次々と山に逃げ込み、ときにはメスザルを伴って逃げ込み、それが山里に出てきて農作物まで襲うようになった、と見ています。 いわば人間の金儲け(餌付けをしている観光業者)と面白半分(に餌をやる観光客)の犠牲者ということでしょうが、その犠牲者に襲われる方はたまったものではありません。ついにトウモロコシまで襲われました@。 青柿が狙われ始めた当初は、「『サルトリイバラ』を増やしてみるか」と余裕綽々でした。サルトリイバラとは、棘のある蔓性の野草の名称です。また、当初はサル知恵を笑っていました。熟れるまで待てば、果実の体積は10倍以上になり、しかも美味しくなるのに「バカダナア」と思ったわけです。 さらに、サルのもぎ取った青柿の実の食べ方を見て、二重に「バカダナア」と笑ったものです。ひとかじりしては捨て、次の実に手を出すようなことをしますAから、青柿の間にすべて取りつくしてしまいかねないからです。 そういっている間に、キュウリやトマトに手を出すようになっただけでなく、まだ十分に実が大きくなって美味しくなっていないトウモロコシまで襲いはじめたわけです。このトウモロコシは店頭では手に入らない品種ですし、種を売ってはいない品種です。 やむなく、トウモロコシの周辺に、半日がかりで防鳥ネットを張ってみました。それに触れると音がするように、空き缶と釘と針金で作った脅しもぶら下げました。カラスならこれで十分に防げそうですが、サルはどうか、と興味を持って眺めることにしたわけですB。 襲われました。しかし、なにか怖いことがあったようで、もぎ取ったトウモロコシをもって逃げる途中で落としていました。ひょっとしたら、金太の貢献かもしれません。金太は今、一時的にケンの小屋を使っています。ケンは術後の静養のために、コンクリート張りで雨のかからない風除室に入れていますし、ケンの小屋は畑を見渡せる位置にあるからです。 ところが、ハッピーだけでなく、金太までがサルに反応しなくなったのです。ですから、サルはトウモロコシの実にたどり着けたのでしょうが、防鳥ネットに引っかかってあわてたサルがトウモロコシを抱えて逃げ、急に金太の小屋に近づき、吼えられたのではないでしょうか。 ちなみに、サルが落としていったトウモロコシは皮がむかれていませんでした。それを拾い上げ、これが最初で最後のトウモロコシの収穫物になるかもしれませんから、焼いて食べることにしました。この若すぎたトウモロコシに「サルトリナンバ」Cと命名しました。 それはともかく、サルに破られたネットを補修しただけでなく、追加の脅しも工夫しました。その最中になぜかサル知恵に思いを馳せ、自責の念に駆られました。 なぜなら、人間はもっと阿呆なことをしているのではないか、と思ったからです。白熱電灯の熱効率は数%以下に過ぎません。それどころか、食べ物でも非常に無駄なことをしています。その無駄をするために、石油などの地下資源を乱費し、毒物まで撒き散らしています。 近き将来、人間は石油をエネルギーとして使ったことを大反省しなければならないでしょう。地球を汚染しながら燃やし去っていたことを恥じなければならないでしょう。 あげくのはてに、私たち人間は異常気象問題まで生じさせ、カラスやサルだけでなく未来世代はもとより、あらゆるイキモノを皆殺しにするような道を選んできたわけです。水や空気、あるいは土壌を汚し、生きるシステムを蝕んでいたわけです。 |
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ついにトウモロコシまで襲われました@ | 次の実に手を出すようなことをしますA |
興味を持って眺めることにしたわけですB | B |
「サルトリナンバ」C | |