とても反省
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アイトワの庭でも似たことが生じます。自然の摂理を大切にしている庭であるせいでしょうか、野性のようなイメージを抱かせるようで、断りもなく花や実をちぎり取ろうとする人がいます。それは、「私一人ぐらいは」との軽い気持ちも含んでいるのかもしれません。いずれにせよ、これはわが家にとっては大事件です。 たとえば大根1本でも、「たかが大根、スーパーで買えば曲がっていないのでさえ100円でしょう」と思われたりしたとすれば烈火のごとく怒りたくなります。大根はまだしも自生している植物を粗末に扱われたら、それこそ怒りを通り越して哀しくなってしまいます。 もちろん「私一人ぐらいは」との軽い気持ちも大問題です。なぜなら、100人も1000人も迎え入れるところで「私一人ぐらいは」と思う人が現れたのでは大変です。 動物を例にとれば、世の中では次第に、飼育している動物よりも野生の動物に対してより神経を払う社会的機運が盛り上がりつつあります。それと同じ心境で、自生化しているそのものというよりも、そのものも一要素となってかもし出している環境を尊重しあいたいのです。ところが、こと植物に関しては、まだその心境に達していない人が多いように見受けられます。 このたびはまさに、私もその1人であったわけです。残念です。そうであったと気づかされた私は、叱られたことでとても恐縮し、反省しました。同時に、叱り方にとても感心させられました。 「カラスに真似をさせかねません」との説明がついていたからです。 なるほど、と得心したのですが、すぐにそれは方便だろうと考えました。同時に、見事な方便だと感心させられました。 この感心、反省、あるいは恐縮が認めてもらえたのでしょうか。ブドウ畑を離れるときに一房ちぎってもらえました。それを妻への土産にして、一緒に味わいました。酸味にとんだ濃い味で美味でした。しかし、私にとっては苦味も感じられました。 |
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