ノコギリ
 

 
 首が折れた時に、「もし決行していたら」と考えながら修繕した代物です。決行とは、いよいよ世の中が嫌になった時は持てるだけの荷物を背負って山奥に隠れ棲むことにしていましたが、その決行のことです。その時は、この良く切れるノコギリを持って行くことにしていました。そのノコギリの首を折ってしまい、「もし」と考えたわけですが、その時にノコギリの刃を磨ぐヤスリだけでなく、針金やペンチも詰めておく必要性に気付かされています。

 近頃、自殺をする30歳代の男性が多いと聴きます。それは工業社会の犠牲者でしょう。工業社会に適応する技術、才能、ノウハウなどハウツーに偏重した日本の偏向教育の犠牲者でしょう。それでは戦時中の教育や軍事教練の再現で、経済戦争の戦士を作っているようなものではないでしょうか。良い教育とは、いかなる時代を迎えようとも、あるいはいかなる状況に立たされようとも、公正かつたくましく生きてゆこうと考える気概や力を授けることではないでしょうか。そうした力を授けていたら、多くの自殺を防げていたはずです。

 今週は、週初めに3種の神器を取り出し、週央にクローズアップ現代で30歳代男性の自殺多発を知り、週末にある僧侶からガンジーの「7つの社会的悪」を教えてもらいました。ます。