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生み出す喜びの贈り物 09/12/27

 12月20日朝6時、居間の室内温度がこの冬最低の6度を示し、庭の水鉢には分厚い氷が張っていました。柑橘類に「寒冷紗を被せておいてよかった」と思いながら、「しまった」と叫びました。テラスを飾っていた5つの重くて大きな鉢を避難させていなかったことに気付いたのです。結局、夕刻に外出先から急ぎ足で帰り、妻に手伝ってもらって、3つのアップルセージの大鉢は温室へ、アブチロンは人形展示室へ、アカンサスは風除室へと分けて避難させました。

 週に5度も半日がかりの外出をしながら、ずいぶん庭仕事がはかどりました。それは21日の月曜日は終日、そして25と26は午前中を庭仕事に集中できたおかげです。中庭の落ち葉掃除を済ませました。ハッピーの家がある居間の前のテラスを拡張するために、その下ごしらえも終えました。これは加齢対策です。温室とワークルームの整理をし、あとは掃除を残すのみです。この他に、3件の来客予定が入っていたうえに、夕刻からアイトワ塾のクリスマスパーティがあった旗日の23日に、とても気になっていたミニ土木作業を済ませています。

 干しイモと吊るし柿にも手をつけました。といっても採れたイモはわずかですし、吊るし柿は3串に限りました。また、まとまったユズの実が採れ、幾軒かにお裾分けしましたが、その直後に2軒から形や彩が多様なそれ以上の数のユズを届けてもらいました。実生の木で採れたのでしょう。おかげで冬至にはユズ湯で、あとの分はユズ粉として、奥行きの深い香を楽しむことになったわけです。ユズ粉にする皮をむいた後の実は、絞って果汁をビンに詰め、保存しました。

 中庭の落ち葉掃除は大変でした。剪定するスモモにまで葉を落としきらせていたからです。なんと落ち葉掃除の袋に8杯分もありました。楓とスモモが混じった3杯分は燃やすことにし、5杯分のハクモクレン、ヒメコブシ、そして柿の落ち葉は腐葉土小屋に運びました。スモモの木の下は多様なクリスマスローズの花壇ですが、来年はさぞ艶やかな色合で妍を競うことでしょう。

 ミニ土木作業とは、人形工房のマンホールの蓋を、いつでも開けて掃除が出来るようにする作業でした。なにせ居宅の玄関にいたる道の側にありますから、勝手に詰まるはずがないと思い込み、その上に防水カバーをかぶせで砂利を敷き、ツタを茂らせてカモフラージュしていたのです。それが詰まったのです。原因は、プラスチック配水管のつなぎ目の糊不足と見ました。

 外出は、週初めにあった京都考古資料館開館30周年記念の特別講演会。火曜日は角倉プロジェクトの経過報告のために京都の重鎮のお1人を訪問。金曜日はMOH通信の忘年会をかねた編集者会議。そして週末は、わが家がお米を分けてもらっている亀岡の農家訪問、などと続いたのです。この農家から、義妹だけでなくその娘夫婦もお米を分けてもらいたい、と願ったからです。

 その留守中に、とても嬉しいことが生じていました。友人夫妻に訪ねてもらい、数々の手造りの品を届けてもらっていたのです。振り返れば、今週は、美雪ちゃんの兄さんに、クロロウバイやタネナシザクロなどの取り木した苗を私の留守中に届けてもらうことから始まっていました。そして忘れえないジャガイモ、初めて手に取った苔球、日本で唯一の4拍子揃った手造りの日本酒などと、友人や友人の同伴者に、生み出す喜びをお裾分けしてもらえたのです。

 夜は、年賀状に取り組み、過半を投函できました。その過程で、2つの印象深いことがありました。まずジェントルマンについて学んだアイトワ塾が気になり、当週記をひもとき、2年前の1月下旬の合宿であったと知ったこと。もう1つは、木曜日の夜でした。妻がユズの皮をむき、暖房機の前で乾燥させ始めたときです。部屋いっぱいによい香りが立ち込めたのです。

 アイトワは24日から来年の元日まで8日間の冬休みに入りました。来年は2日から再開です。
 
本格的な一晩19日の霜で、ダチュラなどはオバケのようになりました。背景は、白い寒冷紗の袋を被せた柑橘類です。それは妻がB反のカーテン地で手造りした袋状のカバーです。広さは10畳の間程度で、背丈は3m近くあります。なお、ダチュラは年内に切り取って竹やぶに敷き、時間をかけて堆肥にします。また、柑橘類の背丈を、この冬の間に2m以下に剪定するつもりですが、これも加齢対策です。

日曜日の午後は、京都考古資料館開館30周年記念の特別講演会に出かけました。その会場となった施設には平安京の町並みの模型などがあったことを知りました。駆け足で職人の技を眺めたあと急ぎ足で帰宅し、大きくて重い5つもの鉢植えをテラスからそれぞれの避難場所に移動させました。そして、同じく大きくて重いモチの木の鉢をテラスにデビューさせました。

加齢対策として、ハッピーの家がある居間の前にあるテラスを拡張するための下ごしらえをしました。ツゲとヒチダンカは抜き去り.クリスマスローズやハナニラは移植し、残る山アザミ(右手前)をどうするか思案中です。このテラスの向こうにクリスマスローズの花壇があります。ここにこの黄色いクリスマスローズも下ろすつもりです。


型枠作り

コンクリートを流し込みました
ミニ土木作業は、8時過ぎから型枠作りに手をつけ、3件の来客と小雨による中断がありましたが、夕刻の5時過ぎにはコンクリートを流し込みました。このために、来客には事情を説明し、仕事着のままで応対しています。人形工房は地下室ですから下水管はとても深いところに位置しており、とても掃除は困難です。これでいつでも掃除ができるようになりました。これからは蓋の上に植木鉢を配するなど、カモフラージュを考えます。


干し柿と干しイモ

3軒ぶんの実が混ざったユズ

ユズの皮
干し柿と干しイモ。そして3軒ぶんの実が混ざったユズとそのむいた皮。干し柿は、多忙にかまけて10日前後も遅れましたが、せめてお鏡飾りに用いる干し柿ぐらいは手造りしたかった。ユズも妻が皮をむいて干し、果汁を絞って保存しました。乾いた皮を粉にする役割や干し柿の串作りなどは私が担当です。


生み出す喜びの分かち合いのような品々

遺作

蒸かしたこのジャガイモと牛乳
生み出す喜びの分かち合いのような品々。パンはご本人作で、翌朝の朝食で味わいました。この友人夫婦は生み出す喜びを分かち合う仲間に恵まれているようです。悲しい知らせを伴った手造りのジャガイモもいただきました。習っていた農業の師匠が急逝されたようで、これが遺作とか。翌日の昼食は、蒸かしたこのジャガイモと牛乳で済ませました。アイトワ塾では、。塾生の一人が「苔球」作りの名人を伴いました。有名な花卉店に勤めていた人ですが、独立されたようです。別の友は、米は山田錦、やまはい仕込み、木樽、そして、天秤絞りの生酒を届けてくれました。

アイトワ塾

苔球


別棟の牛舎

田畑が広がります
お米を分けてもらっている農家を訪ねました。大津波に襲われる前年にスリランカを訪れましたが、そこで同室の仲になった人です。農地の側に2年がかりの新築ですが、高台にあり、地階のレベルに別棟の牛舎もあり、田畑が広がります。地階には工具室や穀物の貯蔵室などもありました。無農薬・有機栽培を旨とする友人が一段と豊かになっていたことに感激しました。なお、義妹の娘夫婦は、この農家の近くに陶芸工房をえて作家活動に携わっています。

工具室

穀物の貯蔵室