心温まるハガキ
 

 妻の元生徒さんであった女性の作品が、絵葉書に用いられています。この作家は、今はもう亡き人です。この絵葉書は、その「お嫁さん」から妻宛の礼状として生かされて届きました。そのときに妻は「まあ嬉しい」と、感極まったような声を上げました。

 その事情を知った私も、この元生徒さんとその「お嫁さん」だけでなく、このお2人の関係を連想し、とても幸せな気分にされました。そして、妻の幸せのほどを改めて実感しました。

 この元生徒さんと、妻は久しくおめにかかれなかったそうですが、この「お嫁さん」のおかげで、妻はその遺作の2体を知り得たわけです。そして「あの(屋内の留まりがちの生活になった)後も、人形を創り続けてくださっていたのね」と、妻は感極まったわけです。改めて私は妻の幸せのほどを追認しました。そして今は亡き人の人形の表情をしげしげと眺めました