夏休み明けにそなえた買い物
 

 私は道標を仕上げるためのホワイトセメントなどを、妻は花車を飾る花の苗とか、石畳の床や打ち放しのコンクリートを掃除する電動ブラシの部品などを買い求めました。いつも1ヶ月間の休みが開ける前に、再開の準備に要する道具や材などを求めてDIYショップに出かけます。

 実はこの日は、1脚の椅子を物色したくて家具屋がDIY商品居間まで手を広げたショップに出かけたのです。しかし願い通りの簡素な椅子がありませんでした。

 求めていた1脚の椅子とは、肘掛のある食卓用の椅子です。わが家で用いている食卓セットは6人がけですが、椅子には肘掛がありません。その椅子で寝酒も楽しみますが、近頃はよく居眠ってしまい、転げ落ちそうになります。一度落ちています。

 この既存の椅子は、47年前(小さな家を建てたサラリーマン2年生の時)に買い求めたものですが、訪ねた店にあった品は、この既存の椅子に比して高級すぎました。そこで、過日「職人の集い」を開きましたが、そこに招いた家具職人を思い出したのです。

 なんと、こちらから電話をするまでもなく、その職人からこれから訪ねてよいか、と問い合わせてもらえたのです。妻が喫茶店の椅子の点検を頼んであったのです。早速迎えて相談しますと、なんと既存の椅子に肘掛をつけてもらえることになったのです。

 職人を見送ったあと、日割り書性に、この椅子の一件での私の選択基準も説明しました。同じお金を使うなら、職人の腕に頼ることにした選択です。一脚だけ豪華な椅子を加えたのではアンバランスだし、来客時に失礼なことになりかねません。テーブルセットごと入れ替えたのではアイデンティティが揺らぎかねませんし、ゴミを増やします。それよりも何よりも、職人に頼めば、紛れもない世界で唯一の椅子にしてもらえます。

 道標を仕上げ、部分的ですが、学生が積んだ薪を積み直しました。また、ケンの手術時に用いた首環に新しい居場所を与え、花車を受ける木の椅子の塗装もしました。木材や木部は、雨水を溜めたり吸わせたりする構造だと寿命は半減、火力はがた落ちなど、ろくなことがありません。いずれも、7月21日から喫茶店を再開する準備ですが、こうした自然の摂理に気づかせる実例を重ね、学生や日割り書性に教えています.
 
道標を仕上げました
学生が積んだ薪を積み直しました
ケンの手術時に用いた首環に新しい居場所を与えました
花車を受ける木の椅子の塗装もしました