病人を出せば収入が減る仕組み
 

 治療費を全額税金でまかなう北欧などには、国民各人に主治医を指定させる仕組みがあると聞いたことがあります。いきなり病院に駆けつけさせず、最寄の町医者の中から主治医を選ばせる仕組みです。その主治医が、病状から判断して、病院などを紹介するわけです。

 その仕組では、町医者が収入を増やそうとすれば、いかに多くの個人から主治医として指定されるかがまず問われます。つぎに、指定してもらえた人たちに、いかに薬などを飲ませていないかが問われます。つまり、前者の人数が多くて、後者の金額が少ないほど、国から支給される報酬がおおくなるという、徹底的に予防に傾注させる仕組みです。