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不自然と無策 10/08/29
 
 日曜日は6時に爽快な気分で目覚めました。8時間近く眠った計算です。心配していた筋肉痛などは現れておらず、安堵しました。前日同様に水町さんを13時に迎え、2日続きで炎天下の畑仕事に挑み、無事におえました。なんと前日分もあわせると、冬野菜の畝を、長短含めて6畝も耕し、うち3畝をいつでも種がまけるようにした勘定です。

 もちろん吸水の回数を増やし、庭仕事から直接学んでほしい話題だけでなく「教育のデジタル化」も話題にしました。先週抜き出した新聞記事にあった柳田邦男の問題提起です。私もこの教育改革は「不自然の極み」であり、『ザ・センス・オブ・ワンダー』を絶筆に選んだレイチェル・カーソンの願いの対極と見ました。この無機質な改革は心の荒廃をさらに進め、新たな社会問題を生じさせ、ひいてはわが国の衰弱化を加速する短視的な人災であった、といずれ明らかになるでしょう。なぜそれが国の首脳層には見えないのか。

 月曜日は4時に目覚めたのを幸いに、ミツバチの巣箱を覗きにゆきましたがまだ起き出してはいませんでした。逆に、私の方が身支度を整え、前日切り戻したナスの水やりに出ました。しかし、いかにも眠気を感じたので、引き上げて眠り直すことにしました.その折に久しぶりでキツネを見ました。その後、土曜日まで夏パターンを変則化しています。

 月曜日は大見の件で外出。火曜は富美雄さんを迎え、その足で一緒にアヤハデュオまで買い物。水曜は知友を迎えて常寂光寺訪問。木曜日は少し寝坊をしたせいで、そして金曜日は東京の友人夫妻を迎えた関係で、などと主な理由さえ様々です。

 常寂光寺を訪ねたのは、来月下旬に行う予定のリサイクル関連の講演を、この寺の資料館でおこないたく思ったからです。前住職は「カンカン坊主」とも呼ばれた人で、自動販売機の空き缶回収デポジット制度を、全国に先駆けて軌道に乗せようとした人です。もう一歩のところで企業の横槍と市の幹部更迭でつぶされました。振り返ってみれば、企業や行政の首脳はアホなことをしたものです。このたびの訪問では、資料館の入口にあった英語の注意書きに目が止まりました。「No outdoor」から始まっており、単なる下足お断りではなく、内外の心ある人に日本の下足文化を伝えようとしている、と見たからです。

 土曜日も夏パターンの変則化と言えそうです。朝飯前に畑に出たのは半時間で、白菜と大根の畝に水やりをしただけです。前日夕刻の雷鳴に夕立を期待して水やりをサボった穴埋めでした。しかし、昼食後はすぐに炎天下の庭に出て、木陰の作業に当たっています。

 結局、夏パターンを6日続けて変則化したようなものですが、庭には毎日出ており、さまざまな作業をしています。耕しただけで終わっていた畝に肥料を入れて仕立て上げる作業。富美夫さんにもらったキャベツと白菜の苗を1本仕立てにする植え直し。草刈りや除草。そして囲炉裏場の掃除に手をつけています。くぬぎ(緑の天蓋)に立てかけてあった10数本の竹の整理、水町さんと切り取った竹の枝葉の始末。積み上げてある杉の枝葉の移動など。屋内でも、むき出しになっていたコンピューターの配線にカバーをかけたり、メダカの増殖に取り組んだり、リサイクル関連の講演の準備をしたりしています。

 それはともかく、ボツボツ雨が欲しいところです。畑の水やり用の六角水溜が干上がり、中国ホウセンカなどがしおれ始めています。「仕方がないか、国がしおれかけているのだから」とその無策を嘆くことしきりです。たとえば円高。私なら今の内に希少金属を買い込み、外貨を減らします。国として打つべき手は多々あるように思います。

 
富美男さんがポットに数粒ずつ種をまいて発芽させた苗を、1本仕立てに植え直しました。これがうまくゆけば、来年から少なくとも白菜はこの方式を採用しようと考えています。種をコオロギなどに食べられたり、出た芽をバッタなどに食べられたりする被害を減らせそうに思います。

シュウカイドウがもっとも美しい時期を迎えました。写真はムベの棚の下で咲き誇っているシュウカイドウです。

玄関脇のアシナガバチの巣は順調に大きくなっています。ユッカの鉢に水やりをするときにいつも木に触れてゆすってしまいますが、まだ攻撃されずに済んでいます。もちろん通常の生活をしていて攻撃されるようになれば退治します。しかし望ましき共生に心がければ、そのような人間の身勝手で残酷なことをせず済ませられるはず、と思っています。

つる性の野ばらを切り取りました。切り取ってビックリしたのですが、周りのアメリカハナミズキや富有柿にのぼっており、その丈は4mを超えていたのです。刺がとてもきついバラですから、少なくとも好き勝手に伸ばさせないことにしました。アーチも取り除いてしまうべきか、と思案しています。そしてこのアーチをどう活かすべきか。

温室の屋根に登ったヘチマは、ついにその向こうにあるしだれ桜やアメリカザイフリボクにまで登りました。そこでヘチマの蔓を、相当苦労して引き剥がし、その折に成熟した2本と食用に出来る段階の未成熟の2本を収穫しました。実は、この作業で恐ろしいことが生じたのですが、事なきを得ています。

草刈りにも精を出しました。花が咲き始めた時点までに刈り取れば、野草の繁茂を抑制するだけでなく、夏野菜のマルチング材に活かせますから一石二鳥、いや一石四鳥です。土に含まれた水の蒸発を防ぎ、畝に生える草を抑制し、敷いた草の養分が雨で溶け出して肥料になります。

囲炉裏場での土曜日の作業で、朽ち始めた竹を始末したり、薪にする枝を積上げたりし始めました。9月にアイトワ塾では恒例のバーベキューパーティーを計画しており、片付け始めたわけです。積み上げてある杉の枝葉の山の移動。病気の竹の枝葉の焼却。寒の間に切った竹の、夏野菜の支柱としての加工と収納など、ゆうに1週間は要する作業です。