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アイトワ循環図
二つのリースと新手の剪定 10/12/19
 
 ついに居間の室内温度が10度を割り、9度になりました。17日金曜日、朝6時のことです。東の空は7時ちょうどに朝焼けで美しく輝く時期です。紅葉は最末期で、クヌギなどの落ち遅れた葉が残っている程度です。すっかり冬景色。冬到来。

 この1週間は本格的な外出を一度もせずに済みました。これから年末までは、余程のことがない限り、外出せずに済ませたい、と願っています。あえていえば外出は、二カ月に一度の通院と妻の買い物について行っただけです。通院では、薬を断つ相談をしました。買い物について行ったのは、20個ばかりのセネントタイルを求めるためでした。

 1週間はまず、友人連れのトルコ旅行仲間ご夫婦の来訪で始まり、アイトワ塾の忘年会で終わりました。その間に、アイトワ塾があった夜の他に、2組の学生を受け入れた2回の午前中、「お嬢さん」とボージョレヌーボを楽しんだ夕べ、富美男さんに剪定の指導をうけた午後、そしてプリンターの交換のためにアイトワ塾生の一人に来てもらった昼間などがありました。年賀状の宛名が刷り上がり、一言ですが補筆し始めています。

 通院では、残念ながら、薬を断てずじまいでした。この病はいったん生じてしまうと、心臓移植か投薬以外に延命策がないことを諭され、あきらめました。ここでへたってしまうようでは妻もかわいそうですし、誤解を生じさせかねないす。私たちは、私たちの日常生活を「最高の健康維持策」と見ていますが、早死したのでは逆に、この「なんとも忙しいスローライフ」が健康を害させた、との誤解を招きかねません。

 2組の学生とは、恒例のレクチャーの他に、水町さんが引率した3人の学生です。前者は月曜日に、ある学校の講義の一環として22人が引率されて来ました。生憎の雨で、庭の案内は気が引けました。後者は金曜日で、庭でのインタビューでした。水町さんは半年近くにわたって庭での実習をうけた人ですが、その折の3つのキーワードについて掘り下げた質問を投げかけられたのです。快晴にめぐまれましたが、とても冷えました。

 「お嬢さん」とは、昨年腐葉土小屋を2室に分けてくれた乙佳さんのことです。昨年の工事完成時と同様に、今年もいただき物のボージョレヌーボで乾杯したのです。なんとその日に、記念すべき1本のメールが入りました。過日の「右脳と左脳のコンサート」で乙佳さんと一緒に写真に収まりましたが、それが添付されていたのです。案の定、友人は乙佳さんを私たち夫婦の実の娘と誤解していました。

 肝心の庭仕事ですが、ルーチンワークと生涯一度の仕事をうまく組み合わせました。ルーチンワークの好例は、スモモの剪定です。毎年木が大きくなり、切り取る枝の数が増えますから大変です。そこで、手の届きにくい太い枝を幾本か付け根から切り取ろ方法で進めています。生涯一度の仕事は、セメントタイルを用いた造作が好例です。かがり火籠の収納場所を野小屋と見定め、恒久的な収納策をこうじました。また、先週末に学生の助っ人が掘ってくれた穴にタムシバを定植したのもその1つでしょう。

 特記すべきは、富美男さんにキウイフルーツとカリンの剪定をしてもらった金曜日の午後です。その間に私は、大量に出た剪定くずの始末だけでなく、学生と開いたバーベキューパーティーの後始末、そして霜に打たれてお化けのようになったダチュラや皇帝ダリヤを切り取るなど、新年を迎える庭掃除に手をつけました。畑ではネギや大根に次いで、水曜日から菜花の収穫が始まっています。
 
乙佳さん手作りのリース。自然乾燥したさまざまな山の植物が生されています。先週、学生が手分けして作ったというリースと2つ並べて飾ったのですが、明るいところで学生のリースを見直し、とりわけアイトワのシンボルマークに感動を新たにしました。創作意欲がにじみ出ています。乙佳さんとの 夕餉は、ホースラディッシュのソースで食す生牡蠣にはじまり、あとはいつものごとく、あり合わせの食材を活かした妻の創作料理でした。ちなみに、「お嬢さん」と誤解させてしまった友人のおかげで夕餉をとても楽しくしましたが、そのお礼とお詫びのメールをしたためました。

本格的な霜が降り、一晩でお化けのようになったダチュラと、ダチュラを切り取ったあと。畑には背の高い作物がすっかりなくなり、イノシシ対策として被せたレースカーテン地で白一面になっています。

都城からおくりものが届きました。早速妻はトウガンをいかした冬瓜汁を作りました。富美男さんにジャガイモをもらいましたが、これは次週に味わえそうです。山あいの富美男さんの畑も日照不足ですから、1本に1〜2コしか芋がつかないはずです。妻は「こんなに立派なジャガイモが」と、とても驚いていました。庭では菜花の収穫が始まり、まずおひたしと吸い物にして味わいました。

かがり火籠の恒久的な収納場所を定めました。収納方法は、これまでの仮収納時と同様で、台車を生かしました。かがり火籠を用いる囲炉裏場の近くにある野小屋に収納できました。そこには手作りの組立式テーブルなども収納しています。

妻がこしらえた極小の藁箒。先週、粟田山荘に招いてもらった友人夫妻に送ったものです。奥さんが手作りのレパートリに干し柿作りを加えたと知った妻は、干し柿を上手につくる人形教室の仲間に糖分の白い粉をふかせる秘訣を教わり、その道具を送ったわけです。今年は、庭のシブガキは4コしかとれませんでしたが、私も類似の箒を作って粉をふかせてみよう、と考えています。

キウイフルーツとカリンの剪定と、その選定クズ。私には到底できなかった大胆な剪定で、とても喜んでいます。とりわけキウイフルーツには寒肥をたっぷり施そうと考えています。この剪定クズの太いところは薪にして、乾き次第風呂焚きに用いて、妻にその湯に浸ってもらおうと考えています。富美男さんに、年内に他の果樹でも剪定を試みてもらいたいと願っています。

アイトワ塾の年末パーティは、オードブルだけでお腹がいっぱいになりそうでした。5時半に集合し、10時まで騒ぎました。私は新企画「でにむどす」を発表した野中さんに贈ってもらったデニム地の着物で参加し、伴さんの娘・藍花ちゃんと写真に収まりました。