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アイトワ循環図

思わぬ成果と期待はずれ 11/05/15

 ルーチンワークの他は、わけあってアポイントが1つもない1週間が明けました。好天を期待して、庭仕事に専念するかたわら、ある人に期待をかける1週間にしたわけです。

 計画は初日から狂い、おかげで思わぬ収穫に恵まれました。まず初日。ある会社の社長一家が訪ねて下さった。この人は、循環型社会の形成に貢献する会社の舵取りをされています。おかげで、東日本の震災地に踏み込んだ印象と、望ましき対策案などについて伺えました。次は、思わぬ天候です。日曜から月曜日にかけては期待通りの好天で、陽光に誘われてこまごまとした作業に次々と手を出しました。ところが「翌日から雨」と月曜日の午後に知り、久方ぶりの雨を計算に入れ、庭仕事の段取りを大幅に変更。おかげで思わぬ成果を収めました。問題は、ある人への期待が空振りに終わったことです。

 翌日から雨と知った月曜の午後、急いで早生のタマネギを収穫し、その跡と隣の2本の畝を仕立て直し、今年最初の大汗をかきました。おかげで、初玉ねぎのスライスオニオンと冷えたビールの一気飲みが、これほど美味とは、との心境にされました。

 火曜日から木曜日にかけての雨は、予期せぬ大雨となり、書斎で過ごしました。おかげで机の上は半分ほど片付きました。もちろん、雨が小ぶりになると、メダカの餌やりをかねて庭に飛び出し、目論んでいた作業に手を染めています。遅ればせながらホウレンソウの種をまきました。芽が出た昨年度の玉ねぎと、収穫済みのチマサンチェやレタスの根株を再生する実験を思いついたのです。雨が降りだすと温室に避難し、ポットで発芽させたレタスの苗を1本ずつ分けて、あるいは挿し芽床で発根させたアップルセージの苗を1本ずつ掘り出し、ポットに植え替えました。トウモロコシの種もまきました。

 芽が出た玉ねぎやレタスなどの株の再生実験とは何か。玉ねぎは、肝心の玉を犠牲にしながら芽を伸ばしますが、この芽を苗として生かせないか、と思ったのです。レタスなどの株には、ヒコバエを期待したのです。なんとこの間に、妻は過日収穫した唯一玉を巻いたキャベツのその後を見て、玉を巻きそうにないキャベツの活かし方を工夫しています。

 水曜日からスナップエンドウの収穫が始まりました。雨は木曜日の午後にあがり、早速十六ささげの苗を畝に植え付けました。金曜日は快晴、そそくさと8時から庭に出て、まず雨で荒れた鉢植えの花の手入れから始め、夕刻にはサクランボの木に防鳥ネットを被せています。その間に、残念なことに、期待はずれがあったわけです。

 ある人には目的であることが、他の人には手段に過ぎないことがあります。ある人にはひと仕事をなしえた思うことが、別の人には課題発見のキッカケに過ぎないことがあります。自然に身を委ねていると、この差異を多々思い知らされます。自然は2度と同じことを繰り返しませんし、2つと同じものを生み出しません。体で覚えざるをえないことが多々あるのです。おかげで私は随分救われました。実は、4月から受け入れた庭での実習生に、この点に気づき、会得してもらいたかった。期待は空振りに終わりました。

 それはともかく、週末も快晴となり、とても充実した1週間であったような気分にされました。素晴らしい献本にも恵まれましたし、なぜ今まで気づけなかったのか、と思うことが多々生じたおかげでしょう。アイトワ菜の種を無事に収穫する簡単な方式に気付かされ、わが頭の硬さを反省です。ある毛虫退治のタイミングに気付かされ、一網打尽の爽快さを味わいました。ツタンカーメンのエンドウの収穫が土曜日から始まりました。


日曜日は陽光に誘われて、朝一番からこまごまとした作業にも手をつけさせました。広縁や玄関を居場所にしている鉢植え植物のリフレッシュから手をつけました。青空のもとに運びだし、陽光や雨に当て、液肥を与える作業です。気になっていたハッピーの小屋の補修、あるいはガスボンベ室のベニヤ張りの戸の補修などに続いて、風呂焚き場への薪や柴の運びこみもしました。

この時期は露地栽培のネギがネギ坊主をつけて硬くなる頃です。これまでは、ねぎの代役をさせてきましたが、苗として生かすことを思いついたのです。玉ねぎの芽は、玉から吸い取る養分がつきるまでの命ですが、畑に植えつけると、下手しても、芽の生彩を長持ちさせるでしょう。収穫済みのレタス類の根株は、ヒコバエを出すものですが、玉を巻かなかったキャベツも同様の活かし方があるのではないか、と妻も思いついたのでしょう。

「まるで苗屋さんね」と妻に冷やかされた温室の一角。レタスの苗から手をつけたのですが、アップルセージをはじめ、花卉の発根した挿し芽などを次々とポットで生育させられるようにしていたのです。このポット苗が育ち、レタスを収穫できるのは1ヶ月ほど先でしょう。

玄関前を模様替えもしました。舞鶴さんにもらったソテツの居場所にしたわけです。これまでの素焼きの大壺は、母屋の側に移動させ、雨水を貯め、乾燥期のシイタケのホタ木に水を吸わせる役目を担わせよう、と目論んでいます。

サクランボの木に防鳥ネットを被せました。実がなるようになってから3年目、これで美味しいサクランボを初収穫できることでしょう。これがヒントとなり、アイトワ菜の種を難なく収穫するために、やっと袋をかぶせることを思いつきました。ところが、袋を作ってもらった妻が「小鳥さんの(とり)分はどうするの」と横槍を入れますから、倒れた菜を立て、袋をかけず、ついばみ易いようにしました。スズメのような小鳥で、もう少し黄色い小鳥が、決まったようにやって来ます。

戸石さんという、庭仕事が趣味でいつもお世話になっている妻の友だちが、群がっているクヌギの毛虫を見つけてくださった。これが散らばってしまうと手におえないところでした。来年からの新たな課題です。

ライフデザインという学科を、日本で初めて立ち上げた知友が送ってくれました。わたしには、ライフスタイル論という講座を初めて設けた経緯があるだけに感激ひとしおです。この知友との出会いは、竹中平蔵所長時代のフジタデン未来研究所に呼んでもらったのが縁です。入り口に藤田田氏直筆の「勝てば官軍」という書が掲げられていたので呼んでもたった意図を読みとり、講演の内容を大幅に換えたものです。