その間をサルは見逃しません
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サル知恵といいますが、実に憎たらしいことをします。見張り番がいるのか、隙を突くのが上手です。台風の2日間は庭には誰もいませんでした。そこを突かれました。まだ青い実なのに次郎柿を食い荒らされたのです。よくぞここまで、と腹が立つのを通り越して、驚かされてしまいました。昨年も同じ時期に襲われていますから、山には餌が少ない時期なのでしょう。せめて2回とか3回に分けて丁寧に食べてくれていたら、少しは同情したことでしょうが、手当たり次第に一口か二口かじり、次々と食い散らしていたのです。 翌日は、朝から喫茶店回りの掃除のために5人の女性が動きまわっていました。そこをまた突かれました。サルは女性と男性を見分け、女性や子どもだけしかいないと見るとナメテかかり、悠然と悪さをするのです。防鳥ネットやレースのカーテンで覆っているキュウリやトマトが襲われました。すっぽりと覆っている防鳥ネットの一面の裾をめくり上げ、チョウなど昆虫が出這入りできるようにしていたのです。 キュウリはつるを引きちぎったりして、ぐちゃぐちゃにされていました。トマトは小さな実までことごとくちぎり取られ、青柿と同様に一口か二口かじって次々と捨て去っていたのです。「来年から、キュウリやトマトはやはり止めるか」と妻に語りかけたほどです。 最初に義妹がサルに気づき、皆が「どこ、どこ」などと騒いでいましたが、しばらくの間は悠然としていたようです。建物の中から妻が飛び出して行って、初めてサルは逃げ出したようで、皆が掃除に戻っていました。妻は同じ女であっても、少し手怖い相手だと知っているのです。その後ろに私が付いていることを知っているのです。 やむおうえず、防鳥ネットの被いのめくり方をました。裾をめくり上げるのではなく、中ほどに穴をあける形に変えたのです。小さな実までことごとく引きちぎられたトマトですが、まだ花が咲いていました。キュウリはツルを引きずり下ろされていましたが、まだ少し小さな実が残っていましたので、ツルを吊り直したわけです。 その後、2日が経過しましたが、まだ襲われていません。再び実がみのったと思われる頃にやってくるのかもしれません。次第に大胆になってきています。私もなめられ始めているわけです。 |
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次郎柿を食い荒らされた |
次々と食い散らしていた |
一口か二口かじって次々と捨てた |
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中ほどに穴をあける形に変えた |
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