思い出
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2004年に出た本ですが、これまでの7年間に思いを馳せました。 まず、「収入以上の豊かな生活を夢見た」庭づくりとして、アイトワの庭を紹介していたことです。この7年の間に、ビル・トッテンさんという同好の士と出会っています。 トッテンさんはアシスト社という大手コンピューターソフト会社の経営者ですが、経済学博士でもあり、その先見の明を生かして未来に備えている人です。それは、早晩日本の収入(GDP)は半減するものと予測し、社員に新しい生き方に切り替えるように提唱し、社員が生き方を改めやすいように次々と様々な手を打っていることです。 短絡に言えば、日本の収入(GDP)は半減しても、社員の首切りはしない。それは収入が半減する覚悟をせまるが、それがむしろもっとよい暮らしを手に入れさせることに気づいてほしい、という考え方です。その考え方を、トッテンさんは庭のテニスコートを菜園にして実践し始めていますが、そこで繰り広げようとしていることは、私が実践してきた「収入以上の豊かな生活を夢見た」庭づくりとそっくりです。 その後、その考え方を説いた一書『「年収6割でも、週休4日」という生き方』が誕生しています。この考え方は、各人に自己完結能力を高めることを迫っていますが、東日本大震災はその必要性を多くの人に気づかせたのではないでしょうか。 次に、私が提唱した生き方を多くの人が願った時の可能性です。私はこの本で、その可能性は十分ある、と述べています。日本にはこの生き方を可能にする土地が国土の3割もあるから大丈夫、としています。その後、環境省は「里山型生活」を可能にする土地は国土の4割を占める、と発表しています。 私がこの生活を始められたのは父から譲られる土地があったからです。ところが、それ皮肉なことに私にとっては人生最大の負担になりました。相続税です。そこで、私はそのカラクリも紹介した一書『エコトピアだより』を2009年い出しています。土地を持たない人が、その気になれば一番有利な人生を送れることを訴えています。 ここまで話題が至った時、塾生の1人が、1つの生き方を紹介しました。京都の秘境と言われてきたところに家付きの土地を100万円で得て、身近な人が嬉々としはじめた事例です。なんと今では、車なら1時間足らずで京都市内に出られるとか。 そこで私は思うところを述べました。早晩、こうなるのではないか、という予測です。これまでに都会で5000万円だして手に入れたマンションが1000万円でしか売れなくなる。逆に、今なら1000何円で手に入れられる里山型生活を可能にする物件が、その頃には5000万円になっている。 これは、、多々思い出したことの一例です。 |