ガッカリ
 


 その時に、期待より遅れて到着したのが「朋果(ともか)」さん。明朱花さんの妹。「しめた」と思いました。このガッカリを、「よかった」に転換できそうに思ったのです。そこで、「お茶」の時間を一緒に過ごしました。

 それぞれの人が内在させている「人間の力、または可能性」を話題にしたく思ったのです。朋果さんに、まず「目にゴミが入った時の対策」を質しました。過日、弟の卓道クンがわが家で渋柿採りをしていたときに、目にゴミを入れていたことを思い出したからです。

 朋果さんは「塩を入れた番茶を用意して、洗いなさい」と両親に教えられた、と応えました。続けて、もちろん子どもの頃に (他の子どもとの接触がはじまるようになってから)子どもなりに「どうして私は持っていないのだろうか」とか「どうした私たちはお菓子を食べさせてもらえないのだろうか」と変な気持ちになったことがある、と語り始めました。そして、それを親に訴えると、メリケン粉などの材料や道具を用意して、「自分で作りなさい」と突き放された、と続けました。最後に、大人になるにしたがって、「良い親に育ててもられた、と感謝しています」と結びました。

 この姉妹は、その母親の著書『自然に産みたい 5人の子供を自然出産した記録』橋本知亜季(地湧社)でも紹介されています。

 朋果さんは、姉の明日香さんの手伝うためにレストラン「TOSCA」の経営に加わっています。もちろんこの姉妹は料理教室などには行ってはいません。