つば競り合い
 

 妻の発想に興味を惹かれている間に、もうすぐやってくる新緑の時期に生じる現象を思い出しました。モミジのトンネルが新緑の時期と、紅葉の時期で異なる人々の反応です。若い女性の3〜4人のグループは、なぜか歌を歌いだす例が多いのです。男性では見たことがありません。個別性もさることながら、明らかに性差も現れるのです。その性差に従えば、女性の時代になってほしい、と思いました。

 わが国では母子家庭の多くが相対的貧困家相だと聞きますが、それは悪しき男女同権を標榜し、それに乗ってしまった結果ではないでしょうか。

 かつてアメリカの学者が、アメリカの専業主婦がこなした家事労働をしらべ、そのすべてを外化したとしたら1200万円相当になった、との論文がありました。まさに、女性の女性たるゆえんが評価される時代になっているのではないでしょうか。男とつばぜり合いをするような発想は、一種の罠にはめられているようなもの、と思われてなりません。