談論風発仲間
 

 年数で言えば最長の談論風発仲間です。妻に「孝之さん、態度が大きいヨ」と叱責されましたが、それほど嬉しかったのです。まず、ビールと清酒のあと、勧められた白ワインをグイグイ空けていた。とりわけ縁の深かかった仲間がたまたま側に集まった。この撮影の直前に、集まれなかった仲間の消息を語り、6人の故人を偲んだ。

 私はワイングラスを傾けている男に社長になって欲しかった。病魔も災いしましたが、当時は繊維部門から社長は誕生しにくい時期でした。腕をからませている男を交え、この3人で、寮生活時代は毎夜のように風呂場に繰り出し「そろい踏み」を楽しみました。前の白シャツの男は、繊維部門再興を願ってつくらせてもらった子会社に後年社長として出向しています。

 それはともかく、この記念写真を「定点観測写真」と仲間内では呼んでいます。

 人生にとって最大の財産は配偶者と友人など、想いを同じくする人の輪ではないでしょうか。わたしは談論風発仲間にとても感謝しています。