かなえられそうにありません
 

 バプテスト病院は、余命わずかと悟った人などが転院し、穏やかに死を迎える施設、と聞いたことがあります。平均余命は1ヶ月とも。この友人も、首が回らないので首の外科手術を受けたものの、バプテスト病院に転院し、化学的治療を断ったのではないでしょうか。

 お盆休みに、孫などを迎え入れ、賑やかに過ごしてそうです。その無理もあったようで、その後会話がとても困難になったとか。疲労感に襲われており、しかもほぼ会話ができない状態で、見舞い客を受け入れたくない、との心境のようです。

 他方、どうしても案内したい人の心境は、せめてひと目でも、との思いでしょう。

 それだけに、困りました。それはこの2人が、なんとかして役に立ちたくなる相手であるからです。いかにあるべきか。躊躇している余地は無さそうです。

 色々と考えました。私が患者ならどうするか。やはり、お礼の一言も言えない状態で客を迎えたくはないでしょう。妻と2人で過ごす時間を少しでも多くしたクナルに違いありません。こう考えたときに、希望が湧いてきまいた。

 奥さんと2人で穏やかに過ごす時間を少しでも多くして、まず体を癒せば、お礼の一言も言える状態を取り戻せそう、と考えてもらったのではないか、思ったからです。