水問題の深刻さ
 

 20世紀は石油を争って世界は戦争を繰り返しましたが、21世紀は水争いの戦争を生じさせるであろう、といわれます。問題は、石油問題と水問題では、ことの深刻さが大きく異なっていることです。

 石油は有限資源であり、しかも「あればあるに越したことがないシロモノ」です。他方水は、上手に使えば永遠に循環させられる物質だし、「生きとし生けるものにとって不可欠のシロモノ」であり、片時も手放せないシロモノです。

 あればあるに越したことがないシロモノを競い合って得て、多用し、文明を発展させ、水を守る文化を破壊して、生きとし生けるものにとっての、いわば基本的生存権を台無しにしつつあるわけです。