朴槿恵新大統領の考え方
 


 とりわけ「3・1独立運動」記念式典での演説に期待を抱きました。儒教精神が色濃く残る国で女性大統領が誕生したことに対して、アメリカで黒人大統領が誕生した時と同様に敬意の念を抱きましたが、その後の発言に期待の念まで抱き始めています。

 欧州では、メルケル首相を欧州の女王かのように見なす人が多いと聞きますが、アジアにもアジアの女王と見なすような人が現れてほしいものだ、と私は願っています。なぜなら女性には懐妊する能力にあり、それは己の体の中に「いわば未来」を宿しているかのような気分にさせるのではないか、と期待しているからです。

 朴槿恵大統領は、3・1独立運動記念式典で、日韓問題に関して次のようにも触れたようです。「両国の未来世代にまで、過去の歴史の重い荷物を背負わせてはいけない、我々の世代の政治指導者たちの決断と勇気が必要な時だ」

 はたしてこの声に、日本の政治指導者たちは応えられるのだろうか、と不安です。応えられなければ、日本の未来世代に、莫大な借財を背負わせることになるだけでなく、とてもつらい精神的負担も背負わせかねない、と私は見ているからです。

 まずは、ドイツが欧州共通の歴史教科書作りに傾注したように、日本はアジア共通の歴史教科書作りに熱心になるべきではないでしょうか。