2つの報告をして、判断を仰いだわけですが、実に残念な現実を知り、持って行きようのない憤りを感じています。
報告の1つは、第2の巣箱で生じた事実の経過報告です。5日の午後に入ったと思っていたミツバチの群れは、入っていなかったのかもしれまし、1週間を待たずに逃げ出したのかもしれません。
その後寒い日が続きましたから、巣箱の中に留まっているのであろうと思って巣箱からルアーを取り外し、第3の巣箱に移しています。ところが、少し暖かい日を迎えても、ハチの出入りを見かけなくなっています。そこで、先週初めに再度ルアーを1つ、第2の巣箱に戻しました。
やがてパラパラとハチの姿を見かけるようになり、17日金曜日にゾロゾロとハチの一群が巣箱の入ってゆくドラマに結び付きます。今度は間違いなくこの巣箱を起点にして採蜜活動に携わるハチを安定して観測するようになり、師匠に報告したわけです。間違いなく、ルアーがミツバチの一群を呼び寄せ、巣箱に取り込ませました。
そして今も、ハチは活発に活動しています。ちなみに、わが家の7つあるギンリョウヘンの鉢を点検したところ、1鉢に1本だけですが、蕾をつけた花芽が立っていました。
2つ目の報告は、第3の巣箱の現状です。1つルアーを残していますが、ハチが訪ねてきた様子は見かけられないということです。
そこで、第3の巣箱のそばに花芽が立ったギンリョウヘンの鉢を置いておくことにしました。ルアーの効力がなくなる時期と見たわけです。
こうした会話の次に、オニコチロイド系農薬が話題に持ち上がりました。
ドイツで開発された農薬です。その後、ドイツでは国内使用は禁止、輸出は自由にさせています。オランダやフランスも使用禁止していますが、日本は輸入を許し、使い続けさせています。
オニコチロイド系農薬を使用した田畑から2q内のミツバチは全滅状態になっているようで、師匠が管理している100数十あった巣箱で悲劇が生じています。2qより離れたところにある20の巣箱のミツバチの他はことごとく全滅してしまった、とのことです。
昨今、低農薬米とか低農薬野菜と呼ばれる作物が出回っており、消費者に安心感を与えていますが、むしろ危険度は高まった、と心配する必要がありそうです。なぜなら、これまでは収穫までに農薬を5回まいていたところを2回に減らし、低農薬を唱っているようですが、用いる農薬を有機リン系から変えて、2回で済むネオニコチロイド系農薬を使っていることが多いからです。
師匠との電話を切った後で、日独の政治の違いについて、その姿勢に想いを馳せ、「まさか」との不安に苛まれ始めています。それは、原発の輸出に情熱を傾ける安倍さん〈日本政府)と、ドイツ政府のオニコチロイド系農薬の扱い(国内での使用は禁止しながら輸出は認めている姿勢)は対極的、と思われたからです。当初は、「似たようなもの」と感じていたのですが、決定的な差異があることに気付かされたわけです。
日本での原発問題は、いまだ事件の原因が究明されておらず、被害者への保証も済んでいません。つまり国民をさんざん傷め続けていながら政府は輸出を率先しようとしています。他方、ドイツのネオニコチロイド系農薬問題は、政府はその毒性に想いを馳せ、国内での使用は禁止した。しかし、他国が求めるなら輸出は許しているわけです。ですから、この輸入を認めている日本には入ってきており、いまだに日本では使用も認められている。
つまり、日本政府はネオニコチロイド系農薬の輸入や使用をいったん認めてしまった手前でしょうか、ドイツなどの国々が使用禁止にした今も、輸入や使用を許しつづけており、低農薬との表現に生かさせている、と勘繰られても仕方がないわけです。両国の国民に対する姿勢は、この件に関していえば180度異なっているわけです。
ここで、過日の新聞報道まで思い出さされています。それは、禁煙標語を厚労省〈日本政府〉が改変していた、との報道です。その意図はどこに、と不安にされました。
同様のことが他でも多々見かけられます。たとえば「賞味期限」。
海外旅行をすると、それは「Best
before」と記されています。日本では、多くの国民が「賞味期限」が意味するところは「食べてよい期限」と解釈しており、その期限が過ぎると捨てたりしています。もし「Best
before」の表示であれば、捨て去る人の率は極端に減るのではないでしょうか。この表現についてはいずれがより国民の益に結び付くのか。
安倍さんは「国益」という言葉を多用しますが、それは「国民の益」であるとは限らないのでは、と不安にされます。
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