妻はキャベツの惨状を見るに見かねたようで、彬さんに手を差し伸べました。最初はキャベツの夜盗虫を退治するようにとの「助言」でしたが、キャベツの青虫では、自ら捕り方の「手本を見せ」、彬さんに見習わせていました。その後、ナスビの葉の裏につく虫やキュウリの葉の病気の対策では、もう「1段上級の教え方」を採用しています。
キャベツの青虫捕りでは、彬さんは妻に見習って朝飯前のひと仕事にしています。しかし、3日目の火曜日は大幅に寝坊をして、虫捕りを抜いています。本来の私なら、つまり従前なら朝食の前に虫捕りを優先させ「さもなければ胸を張って生きてはゆけない」と叱ったはずですが、そこまで真剣にはなっておらず、「ズルくなった」ものだと自己卑下しています。
夢ちゃんが来た折の立ち話で、夢ちゃんのファンである妻が、夢ちゃんに対して甘い態度を示しましたから、私は「甘いんだから」といって妻を冷やかしました。すると即座に、妻は「おバアちゃんは男の子に甘いものよ」「孝之さんこそ甘いくせに」と切り返していました。それは彬さんに対する私の姿勢を非難したのでしょう。あるいは、彬さんを直接叱らず、妻がとばっちりを食っており、その恨みの言葉かもしれません。
ナスビの虫では、水曜日に、妻は(朝食の野菜の収穫時に)1本のナスビで「虫退治を済ませておき」、朝食時に彬さんに「助言」し、食後に彬さんと一緒に出かけて「手を打たせてみて、指導」しています。ナスビの虫害も、わが家では初めて見る悲惨な姿で、妻は見るに見かねたのでしょう。
農薬や化学肥料の使い方も指導します。その根本はやむおえない場合の対症療法であり、予防には用いないことです。対処療法も、野菜や果樹の果実には用いません。果樹の苗木の幹を守るうえで、あるいはサクラなどの成木が2年続けて葉をすっかり食べられそうになったおりの2年目の残っている葉を守るためなどに用います。
今週は、「土室」造りなど他の庭仕事でも、それぞれの仕事の狙いと意義を説明し、取り掛かってもらっています。要は(性格を改めるとか、土地柄のマナーなどを身に着けてもらうなどは、本人が望まない限り関知せずに)、私たちにできて、身に着けてもらえそうなことは授けたく思って取り組んでいます。
NHK=TVが、バカロレア(フランスの大学入学資格取得共通試験といってよいはずです)を話題にしたのは火曜日の朝のことです。
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